ル・キャトーズィエムの「自家製パテ・ド・カンパーニュ」


ウデ肉やバラ肉などの部位もしっかり料理して、学生たちのエールに。

「愛農ナチュラルポークをみんなに使ってもらいたいので、今はあまり使われないウデ肉を回してもらっています」

関西の肉焼き名人・茂野眞さんの「ル・キャトーズィエム」では、愛農ナチュラルポークは「自家製パテ・ド・カンパーニュ」として提供されている。「愛農の豚は、『あとから思い出すような味』だと思います。決して、食べた瞬間にガツンとくるものではない。パテで使っても同じようなイメージになります」

茂野さん流のパテ・ド・カンパーニュで使うのは、ウデ肉と調味料、スパイス、赤ワイン、網脂だけ。肉の酸化を防ぐため、手早く練るのがポイントだという。「愛農高校では、抗生物質やホルモン剤を使っていないからでしょう、足が速い。届いたらすぐに加工しています」

まれにバラ肉が送られてくれば、ベーコンを作ったり、コンフィにしてチャーシューのようにすることも、と茂野さん。ル・キャトーズィエムの日替りのメニューに見つけたら、迷わず注文したい。

自家製牛肉サラミ「豚は個体差が大きいので、ウデ肉でも脂が多いときもあります。その場合は、脂と牛肉を使ったサラミを作ります」。

【レシピ】自家製パテ・ド・カンパーニュ

ル・キャトーズィエムの前菜の定番料理。「愛農の豚は、やさしく、体に良い味で、バランスも良い」と茂野さん。ウデ肉は煮込みにすることも。

材料(直径36㎝の鍋1台分)

豚ウデ肉(愛農ナチュラルポーク)…6㎏/A【塩…90ℊ/黒コショウ…10ℊ/赤ワイン…200㎖/エルブ・ド・プロヴァンス、キャトル・エピス…各少量】/網脂…適量
◦盛り付け
黒コショウ、野菜(好みのものを)、ドレッシング…各適量

作り方

1.豚ウデ肉をミンサーにかけ、出てきた肉にAの材料を加え、手早く両手でよく混ぜ合せる。
2.鍋に網脂を敷き1を入れ、包み込むように折り重ねる。
3.バッドに水をひき2の鍋を入れ、湯煎の状態で180℃のオーブンで約3時間焼く。
4.焼き上がったらオーブンから出し、粗熱をとり、鍋の上に重石を載せ、常温に戻ってから冷蔵庫に入れる。
5.冷蔵庫にいれたまま5日後に提供。注文が入ったら必要な分だけ切り出し、好みの野菜とともに皿に盛る。パテにはコショウ、野菜にはドレッシングをかけて完成。

愛農ナチュラルポークが食べられる主なお店

「メゼババ 東京・亀戸

高山大シェフが1人で切り盛りするイタリアン。「最近、より良さがわかってきた」と高山さん。フライパンで肩ロースの脂を溶かしながら焼くシンプルなひと皿を提供する。

東京都江東区亀戸6-26-5
☎03-3636-5550
● 17:00~翌2:00
●不定休
●ア ラカルト中心
●8席

「Restaurant愛と胃袋」 東京・三軒茶屋

日本の低・無農薬の野菜や肉、魚、ワインなどを愛する鈴木信作さんは、愛農ナチュラルポーク半頭を仕入れ、さまざまな料理を作りあげる。

東京都世田谷区太子堂1-15-13
TOKIWAYAビル1F
☎03-3411-1296
● 11:30~14:00LO、18:00~22:00LO
●月・第3火休
●コース  昼2500円(税込)~
夜5000円(税込)~
●23席
www.aitoibukuro.com

「大鵬」 京都・二条

京都で人気の中華料理店「大鵬」には、愛農ナチュラルポークのバラ肉が届いている。渡邊幸樹さんの技でどんな中華の皿になるのか。

京都市中京区西ノ京星池町149
☎075-822-5598
● 11:30~14:30、17:30~22:30
●火休
● 愛農ナチュラルポークの干し肉
1900円(税込)
●35席

「ル・ルビー」 福岡・小倉

九州で唯一、愛農ナチュラルポークが食べられるフレンチ。Restaurant愛と胃袋同様半頭買いで、さまざまな部位の料理を楽しむことができる。

福岡県北九州市小倉北区馬借1-4-19
熊本ビル1F
☎093-533-0339
● 18:00~24:00
●月、第1・3火休
● 夜はアラカルト中心
●22席
www.le-rubis.jp

茂野 眞さん

1973年兵庫県生まれ。東京のレストランに何軒か勤務の後、2002年に渡仏。「ラ・メゾン・クルチーヌ」、「ル・セヴェロ」などで7年間の経験を積む。帰国後は東京のワインバー「祥瑞」で3年半勤務。2013年2月に「ル・キャトーズィエム」で独立。

ル・キャトーズィエム
le 14e

京都市上京区伊勢屋町393-3
ポガンビル2F
☎075-231-7009
● 12:00~13:30
18:00~23:00(21:30LO)
土日16:00~23:00(21:30LO)
●水・木休
●ア ラカルトのみ
自家製パテ・ド・カンパーニュ
1500円(税込)、
●10席

本記事は雑誌料理王国251号の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は251号発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。掲載されている商品やサービスは現在は販売されていない、あるいは利用できないことがあります。あらかじめご了承ください。


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