”ファロ”能田耕太郎シェフ 「スナップエンドウのカネロニ」


どんな料理にも「制限」などない。そう気づいた時から視野が広がり、料理が一層楽しくなった。

「ヴィーガンを“制限”と思っているうちはだめでした」とこれまでを振り返る。世界には数えきれないほど食材があって、自分が使っているものはごく一部。「野菜でも果物でも実は知らないものばかりなんだ」。そう気づいた瞬間、ヴィーガンというテーマが輝き出した。時間を見つけては生産者を訪ねて話を聞くのも楽しい。より自由になった能田シェフの世界。その広がりは彼の料理をひと目見ればわかる。

スナップエンドウのカネロニ

材料(1人前)

スナップエンドウ……3個
ヴィーガンチーズ……15g
ソラマメ……20g
自家製ガーリックオイル……小さじ1
塩……適量

●ヴィーガンチーズ(作りやすい分量)
カシューナッツ……1kg
水…カシューナッツが浸るくらいの量
塩、ニュートリショナルイースト……適量

●パスタ生地(1人前)
強力粉……30g
セモリナ粉……15g
タピオカスターチ……5g
水……20ml
ターメリックパウダー……0.5g

作り方

●ヴィーガンチーズを作る。
1.カシューナッツがひたるくらいの水につけて真空にする(1日)。
2.水(戻し汁)とカシューナッツに分ける。カシューナッツはミキサーに入れ、少しずつ戻し汁を入れながらなめらかになるまで回す。
3.ザルとボウル、布を用意し、2のカシューナッツを布で濾したら、そのままラップをして冷蔵庫で1日水分を抜く。
4.3のカシューナッツに1.2%の塩と1%のニュートリショナルイースト、1%のカシューナッツの戻し汁を入れ、真空にして発酵させておく。冬はほぼ常温(温度25℃くらい、湿度80%くらい)のホイロにボウルのままラップをして入れて、1日を目安に発酵させる(夏はホイロに入れずに発酵)。味見をしてさらに発酵させるかどうかを決める。

●スナップエンドウのカネロニを仕上げ
1.パスタ生地は1.5㎜の厚さにのばし、スナップエンドウが包めるくらいの大きさにカットする。
2.スナップエンドウはゆでて、なかにヴィーガンチーズを詰めたら、1で巻く。
3.鍋にゆでたソラマメと自家製ニンニクオイルを入れて火にかけ、軽くつぶす。
4.2を塩分2%の熱湯でゆでたら、3と一緒に皿に盛る。

スナップエンドウに入れるヴィーガンチーズは完成に3日ほどかかる。スナップエンドウを巻く生地の配合はラヴィオリの生地と同じだが、食感や他の具材との調和を考えて、こちらを0.5㎜ほど厚くしている。
カネロニに添えるソラマメはゆでてから、自家製ニンニクオイルを馴染ませながら加熱。食感を残す程度につぶす。
「スナップエンドウのカネロニ」
カネロニはひき肉、野菜、チーズなどの具を、薄くのばしたパスタ生地で巻いて作るのが一般的だが、能田シェフはこれをヴィーガンでも食べられる洗練のひと皿に変えた。スナップエンドウの中にカシューナッツで作ったヴィーガンチーズを入れて深い味わいに。
愛媛県出身。1999年に渡伊し、星付きレストランで修業。ローマの五つ星ホテルの「マニョリア」では総料理長に就任した。その後、コペンハーゲンの「ノーマ 」などでも学ぶ。現在、「ファロ」のエグゼクティブシェフとローマの「 bistrot64 」のオーナーを兼任。

ファロ
東京都中央区銀座 8-8-3 東京銀座資生堂ビル10F
TEL 03-3572-3911
12:00 ~ 13:30LO、18:00 ~ 20:30LO
日、月定休
https://faro.shiseido.co.jp/

text 上村久留実 photo 依田佳子

本記事は雑誌料理王国2020年8・9月号の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は2020年8・9月号発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。掲載されている商品やサービスは現在は販売されていない、あるいは利用できないことがあります。あらかじめご了承ください。


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