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覚えておくとメニュー選びが楽しくなる!フランス料理のソースベスト10


「料理王国」 勝手にランキング

ソース編

1 位 : ジュ
2 位 : ソース・ヴィネグレット
3 位 : クーリ
4 位 : ソース・アメリケーヌ
5 位 : ソース・ベアルネーズ
6 位 : ソース・ブール・ブラン
7 位 : ソース・オランデーズ
8 位 : ソース・ヴァン・ルージュ/ヴァン・ブラン
9 位 : ソース・ベシャメル 
10 位 : ソース・ドゥミグラス
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次点 : ソース・サバイヨン

1 位
【ジュ】Jus              

肉や魚のジュであれば焼いたときにフライパンや鍋、天板に残る焼き汁のこと。エキスが凝縮しているということで、そのままかけたり、ワインやだしと合わせたりする。また、骨やスジ肉を炒め、香味野菜とともに煮だしたフォン(だし)的なものをさすこともあり、そのままソースとして使う。フルーツのジュといえばジュース(絞り汁)のこと。

2 位
【ソース・ヴィネグレット】Sauce Vinaigrette 

ヴィネガー(酢)、フランス語でヴィネーグルを使ったドレッシング。酢1に対して油を3~ 4くらいの割合で混ぜ合わせる。シンプルゆえに使う材料にこだわりがある。酢は白・赤ワインヴィネガー、米酢、バルサミコ酢に加え、最近ではフルーツヴィネガーを使うところも。油はサラダオイルからオリーブオイル、菜種オイルなどいろいろ。

3 位
【クーリ】Coulis            

主に野菜やフルーツなどを裏ごししてからなめらかな液体状にしたもの。脚光を浴びたのは90年代から。「トマトのクーリ」「フランボワーズのクーリ」のように、鮮やかな素材の色をそのまま生かしたソースとして肉や魚に添えられ、ナチュラルな美しさと香りを演出するソースとして重宝されている。肉や魚のクーリもある。

4 位
【ソース・アメリケーヌ】Sauce Américaine

エビやカニなどの甲殻類の殻を炒めてだしや酒を加えて煮だし、つぶして濾した濃厚なソース(p38参照)。直訳すればアメリカ風ソース。19世紀のパリのレストランで、アメリカ人の客に即興で作ったオマールの料理が評判になり、合わせたソースをそう呼んだとされる。トマトを加えることはマスト。

5 位
【ソース・ベアルネーズ】Sauce Béarnaise

バターと卵黄の乳化系ソースのひとつ。エストラゴンやエシャロットをワインや酢で煮詰めたものがかならず入る。温製でも冷製でも。主に肉に添えられる。ほとんど見なくなったソースだが、たまに「古典」を愛するシェフの店に行くと登場する。そんなとき、スラスラ説明できると一目置かれるので「覚えておきたい」順の本件では高い順位で。

6 位
【ソース・ブール・ブラン】Sauce Beurre Blanc

その名のとおり、白い(ブラン)バター(ブール)ソース。バターと白ワイン、白ワインヴィネガーを使う。卵は使わない。古典的なソースのひとつだが、最近、じわじわと復活している気配。魚貝類のグリエやポシェ(p35参照)に。ほかの白いソースと同様、エシャロットは欠かせない。

7 位
【ソース・オランデーズ 】Sauce Hollandaise

バターと卵黄の乳化系ソースのひとつ。p42でも登場。もっともシンプルなものはバターと卵黄と水だけで作り、料理によってエシャロットなどをワインなどで煮詰めたものを加える、ただし、エストラゴンは入れない。これがベアルネーズとの違い。そしてこちらはさらに仕上げにレモン汁を使う。魚貝にかけてグラティネされることが多い。

8 位
【ソース・ヴァン・ルージュ/ヴァン・ブラン】Sauce Vin Rouge/Sauce Vin Blanc

その名のとおり赤(ルージュ)または白(ブラン)ワイン(ヴァン)で作ったソース。前者はボルドーワインで作るソース・ボルドレーズが代表的。エシャロットを炒め、ルージュなら肉のフォン、ブランなら魚のフュメを加えて煮詰めて、それぞれ赤ワイン、白ワインを加える。赤は肉に、白は魚に合わせることが王道だが、あえて逆にすることも。

9 位
【ソース・ベシャメル】Sauce Béchamel 

ホワイトソースといわれる。小麦粉とバターで作ったルーを牛乳でのばしたもっともポピュラーなソース。でも作るとなるとプロと素人とでは出来上がりに雲泥の差が出る。固まらず、なめらかでコクのあるソースに仕上げるには高度な技が必要(p40参照)。温製のソースで、チーズと卵黄を加えるとソース・モルネー。

10位
【ソース・ドゥミグラス】Sauce Demi-Glace

かつてデミソースとして知られた。ドゥミ(半分)グラス(煮詰める)という意味のとおり、牛の骨や香味野菜などをゆっくりと煮詰める。洋食メニューで「本格派」を謳うときによく引き合いに出されるソース。それだけ非常に濃厚なので、今ではそのままではなく、ほかのソースのコク出しなどに使われる。

次点
【ソース・サバイヨン】Sauce Sabayon

イタリア発祥といわれるソース。卵黄に水や酒を加え、温めながら泡立てて作る。砂糖を加えるか塩を加えるかによってスイーツにも料理にも使われる。果物にそのままかけて冷たいデザートにしても、このソースを魚貝にかけてグラティネ風にしても。軽やかな味わいで誰からも好かれ、汎用性も高い。

他にも知っておきたいソース用語

【グラス】Glace

肉汁を煮詰めてとろりとした艶のある状態に濃縮させたもの。ドゥミグラスのグラスはここから。通常はフォン・ド・ヴォーを煮詰めたグラス・ド・ヴィアンド(肉)、フュメ・ド・ポワソンを煮詰めたグラス・ド・ポワソン(魚)などが使われる。濃厚なので少量をちょっと添える程度に。

【ジュレ】Gelée

ゼリーのこと。ゼリーというと固めのものをイメージするが、細かくきざんだり、ゆるく仕上げたりするとソースのように使える。肉や野菜にかけたり、ガルニチュール(付け合わせ)のサラダにソース・ヴィネグレットで作ったジュレをかけたりすると見ためも華やか。日本でもポン酢ジュレがブームになった。

【エスプーマ】Espuma

スペイン料理発なのでこっそりと。21世紀のソースといったらこれ。果物、野菜などを泡状にすることができる特殊な器具で作ったなめらかな泡(エスプーマ)がソースとなり、一時期、世界中の皿の上が泡だらけになった。「エル・ブリ」のフェラン・アドリアが広めた。今でもメニューによく登場する。ソースの概念を変えたソースのひとつ。


text 小林みどり illustration 中田圭美 

本記事は雑誌料理王国2020年5月号の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は2020年5月号発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。掲載されている商品やサービスは現在は販売されていない、あるいは利用できないことがあります。あらかじめご了承ください。


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