【銀座・レストラン カイラダ】「鮮魚のポワレ、きのこのソース」


原価を度外視してでもお客さまに満足してほしい

「驚きや歓びを感じるための対価という意味で『真にリーズナブル』だと感じてもらいたい」。「レストランカイラダ」が提案する5250円のコースには、オーナーシェフ皆良田光輝さんのそんな想いが込められている。アミューズグールに始まり、ボリュームたっぷりの「本日のテリーヌ」、メインの魚料理または肉料理、デザート、コーヒーと続くこのコースは、想像以上にしっかりとした食べ応えだ。〝華やかさ〞にこだわった「本日のテリーヌ」は、ひと皿でさまざまな風味と食感が味わえ、ついついワインがすすむ。5種類のソースと調理法を選ぶスタイルで提案する同店自慢の「本日の鮮魚」料理も、ひとつのソースで2~3種類の魚を食べ比べる楽しさがある。魚はすべて天然物だ。

「ただおいしくてもだめ。ボリュームに満足いかず、家に帰ってからお茶漬けを食べるなんてことはしてもらいたくないんです。『ああ、おいしかった!』という余韻のままこの店で完結してもらいたい」

食材の原価を時には度外視しても、バランスのとれた満足感を追求して皆良田さんがいき着いたのが、このコース。まさに「リーズナブル(実際のモノ、サービスに対して納得の値段)」である。

【レシピ】本日の鮮魚のポワレ、キノコのソース

バターもクリームも使わず皮目をカリッとポワレした鮮魚に、キノコと地鶏のブイヨンで作ったソースを添えた「本日の鮮魚のポワレ、きのこのソース」。写真はマダイ、ホウボウ、マトウダイ。あっさりした旨味が印象的。

材料(2人分)

鮮魚(今回は真鯛、ホウボウ、マトウダイを使用)…合わせて140g /オリーブオイル、バター、塩、コショウ…各適量

キノコのソース
タマネギ(みじん切り)…300g/マッシュルーム…500g /マイタケ…250g /シイタケ…250g /チキンブイヨン…2ℓ

付け合わせの野菜各種
それぞれ塩ゆでする
ズッキーニ、モロッコインゲン、紅芯ダイコン、白アスパラガス、ベビーコーン、ニンジン、カブ、トマト、赤ワインビネガーで作るトマトソース(作り方省略)…各適量

作り方

  1. みじん切りのタマネギをオリーブオイルで炒める。
  2. フードプロセッサーで細かくした各種キノコを平鍋に移し、オリーブオイルでソテーする。
  3. キノコに火が通ったら1と合わせ、チキンブイヨンを加えて味が馴染むまで煮つめる。塩・コショウで味をととのえ、キノコのソースを用意する。
  4. 魚をオリーブオイルと少量のバターで焼く(弱火で皮目から、焼き色をつける程度に)。
  5. 焼き色がついたら魚をひっくり返して火を止め、余熱で身のほうに火を入れる。
  6. 皿にキノコのソースをたっぷりめに敷く。
  7. 付け合わせ用の野菜を赤ワインビネガーで作る。トマトソースで和えて盛り付け、最後に魚を盛り付ける。

オーナーシェフ 皆良田 光輝さん
1964年生まれ。銀座「山和」で2年、有楽町「アピシウス」で13年修業後、神田と六本木「パ・マル」で9年間料理長を兼務。2012年末「レストラン・カイラダ」をオープン。

本記事は雑誌料理王国2012年10月号の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は2012年10月号発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。掲載されている商品やサービスは現在は販売されていない、あるいは利用できないことがあります。あらかじめご了承ください。


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