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シェフが語るお気に入りのまかない「ルーデンス 田淵章仁さん」


十五穀米のリゾット春野菜の温製薬膳スープ
ミネラルをたっぷりとれる旬の野菜と薬膳スープ

2017年に「クレメンティア」から店名を改め、移転オープンした「ルーデンス」。18年4月からはイタリア料理×薬膳を(うた)い、より健康的な料理を心がけるようになった。「薬膳の基本は『近隣の食材を余すことなく使う』こと。健康を提供するのはレストランの仕事ですから、サービスの一環として表現しています」と、シェフの田淵章仁さんはいう。

まかないも同じように健康的に。野菜が多めで品数も多い。この日のメインは十五穀米のリゾットと、多様な火入れ方法で盛り合わせた野菜、店用に仕込んだ鴨のテリーヌだ。まず器の底に春キャベツのピュレを敷いて、それらを重ねてゆき、最後に生の野草を散らす。塩分は、野菜の持ち味を活かすためと、「味見の時にとってしまうので」かなり控えめ。野菜の味は「なるべく食材と同じ科のオイルを使用することでも活きる」と、アブラナ科の春キャベツには滋賀県産の菜種油を合わせる。スプーンで下まですくって食べれば、自然な甘味や苦味がうまく調和している。

タケノコと小松菜は炭火焼、芽キャベツはエテュベなど複数の方法で火入れして、並行作業の練習を兼ねる。これに合わせるパスタは「トマトかオイル系かな」と、田淵さん。

これに店の代表作でもある鶏ベースの薬膳スープと、スタッフの練習にと、定番パスタ料理が毎日付く。「すべてを同時に仕上げること、作り置きではなく瞬発力で作ることで作業のカンも養える」。健康な体作りと技術の向上は、どちらも欠かせない、まかないの役目なのだ。

LUDENS
ルーデンス

京都市中京区間之町通二条上ル夷町560-8
075-231-5606
● 12:00~15:00(13:00LO) 18:00~22:30(21:00LO)
● 月休、週1回不定休
● 18席
https://www.ludens-kyoto.jp/


藤田アキ=取材、文 畑中勝如=撮影

本記事は雑誌料理王国第297号の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は第297号発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。掲載されている商品やサービスは現在は販売されていない、あるいは利用できないことがあります。あらかじめご了承ください。


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