2021年1月12日
「肉を選ぶ際には、格付けやブランドはあまり気にしません。実際に素材を見て、触れて、調理して判断します。産地に行って、生産者と直接話すことも大事ですね」と、関谷健一朗さん。 今回使った「梅山豚(メイシャントン)」は、この夏にシェフが産地を訪れ、育環境や生産者の考え方に共感して入手した豚肉だ。
「豚に限らず牛や羊も、フランス産のものを使っていたこともありましたが、国産の肉のおいしさがわかったので、今は日本のものを選んでいます。
肉は形を崩さないよう、焼く前にタコ糸を巻いて固定。骨付きで、なるべく大きな塊で調理することを心がけているのは、極力自然なままで調理しようと考えているからだ。
「骨付きの方が縮まず、繊維が壊れません。包丁は、入れれば入れるだけ肉にストレスがかかります」火入れには鉄板を使う。じっくりと加熱したあとバターを加え、焦がさないように鉄板の温度を見ながら、泡立つバターの上で時間をかけてローストし、香ばしい風味を出す。
たっぷりのタイムとローズマリー、ニンニクで香りを付け、仕上げにバターと豚肉のジュを合わせたソースをからめる。
ラトリエ ドゥ ジョエル・ロブション
L’ATELIER de Joël Robuchon
東京都港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ ヒルサイド 2F
03-5772-7500
● 11:30~14:30LO(土日祝15:00LO)、 18:00~21:30LO
● 定休日なし
● コース 昼3200円~、夜5200円~
● 66席
税込価格、サービス料別
料理王国 = 取材、文 中西一朗= 撮影