世界で一番売れている!スパークリング「プロセッコ」の魅力


2019年7月、プロセッコDOCワイン保護協会が来日しました。今、世界中で最も人気を集めるプロセッコDOCの、その理由に迫りました。

1.そもそもプロセッコはどんなワイン?

プロセッコDOCは、 イタリアのヴェネト、フリウリ ・ヴェネツィア ・ ジュリアという2州にまたがり、 グレーラという白ブドウ主体で造られるスパークリングワインです。 名前の起源は13世紀半ば(日本の鎌倉時代)にまで遡ることができ、 紀元前に古代ローマ時代の大プリニウスが著した「博物誌」で讃えられているプチ ーノという飲み物をプロセッコだという学者もいるほど、 古くから愛されていました。 グレーラ種を使ってスパークリングワインを造りはじめたのは20世紀初頭。現在、 大半はマルティノッティ方式と呼ばれるタンク内2次発酵によって造られます。 フレッシュな香りと溌剌とした泡、 そして主にブリュット(辛口)からエクストラ ・ ドライ(やや辛口)で仕上げた酸と甘味のバランス、そして11度程度という低めのアルコール度数が特徴です。

2.世界て最も売れているって本当?


酒類全般の市場縮小が懸念されている昨今、 フランスのシャンパーニュや、 スペインのカバ等を含むスパークリングワインの生産量は伸び続けています。 シャンパーニュは3億6200万本(2018年)、 カバも2億5200万本(2017年)を生産しましたが、プロセッコDOCはこれらを凌ぐ4億6400万本(2018年)を記録しました。 このうちの75%は、 欧米諸国を始めとした世界中の消費者に向け輸出されています。 こうしたことが意味しているのは、 品質や価格のバランスが優れていることはもちろん、 フレッシュで明るく、 親しみやすくて自由な楽しみ方ができるという、 プロセッコDOCなら ではの魅力があるということです。

3.いつでもどこでも自由に楽しめます

世界中の様々な人たちを魅了するプロセッコDOC、その楽しみ方は実に様々です。明るく親しみやすいキャラクターは、 昼間から仲間と楽しむのにもぴったりですし、 低アルコールだから夕食前のアペリティーヴォ(食前酒) にも気軽に楽しめます。 フレッシュなのに酸味が穏やかで果実味があり、 地に足の蒲いた味わいの広がりは、 イタリアンのフレッシュさを重視した魚介系前菜はもちろん、 鋭角的な酸味を伴うことが著しく少ない和食の様々な料理との相性の良さ も抜群なので、 外食だけにとどまらず家庭料理の食中酒としても活躍できます。そして、 桃とスパークリングワインのカクテルで有名なベリーニで使用されるワインがプロセッコDOCであることでも分かるように、 フルーツやリキューの可能性も柔軟に楽しめるスパークリングワインなのです。

昼夜も外食家飲みも問わず、食前食中も問わず、気軽な価格で色々な飲み方を楽しめるプロセッコDOC。 あなたはどのように楽しみますか?

プロセッコDOC
プロセッコDOC の全てのボトルには、 このような製品の原産地 と品質を保証する正式な政府認可のシールが貼られています。これを目印にしましょう。

text 小田祐規 photo 依田佳子


SNSでフォローする