「カンテサンス」岸田周三さん。初めてのスパゲッティ作りに挑戦!


形と食感にこだわらず、発想の大転換を初めてのオーダーでしたから、考えました。スパゲッティをフレンチ風に作るのはむずかしい。スパゲッティはイタリア料理の象徴ですから。歴史は長い、バラエティは豊富、どの調理法もおいしい。フランス料理が入り込む余地はなかなかありません。僕のようなパスタ経験歴のないフレンチの料理人が、一朝一夕にお客さんを唸らせるものを作れるわけがない。正統派のスパゲッティで攻めるのでは、到底歯が立ちません。

そこで、発想の大転換。最初に頭をかすめたのは〝ゆでずに調理する〞。これくらいに思考回路を変えないと新しい発想の料理は生まれません。でも、残念ながらこの着想は未完で終わり。そんなこんなでほかにも試行錯誤をして、たどり着いたのが写真の2品です。


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