奥田塾
奥田塾とは
地域の食材や文化の素晴らしさを伝えることを使命とし、それを通じてシェフそれぞれの料理の世界観を表現する、デスティネーション(目的地)・レストランが日本全国に次々と誕生しています。これらの高水準なレストランは地域外から人とマネーの流入を促し、その土地の農産物の消費を促進し、地域経済に循環をもたらす重要な役割を果たします。
目的地となる飲食店は、行政の計画を超えた影響力を持ち、地域に新たな力を注ぎます。これらの集積が、産業構造自体を変革する可能性を秘めており、工業とは異なり、その土地で育つ農作物を中心に提供することで、「移動しない」特性を持ちます。現代においては、テロワールを活かさない地元の素晴らしい飲食店は考えられないでしょう。
奥田塾では、山形県庄内地方を一つのレストランから食を通じて再生させ、地域経済の循環を生み出すシンボルとなった「庄内アル・ケッチァーノ」の奥田シェフが生み出した、地方再生のレシピー奥田式地域マネジメント理論を学びます。この地域マネジメント理論を基に、塾生たちは地域の食を起点にして、地域再生の輪を全国に広げるための仲間づくりと活動の支援を目指します。
奥田塾の使命
奥田塾の使命は、地域活性化に熱心な人々を全国で育成し、その熱意を広めることにあります。塾では、地域再興を志す者たちが、奥田シェフの哲学と理論(奥田式食のマネジメントメソッド)を直接学び、それを実践することで、日本の地方活性化に寄与することを目的としています。
奥田塾では、奥田シェフが実践してきた地域再生の方法をレシピ化し、体系的に教授します。塾生は、このマネジメント体系を用いて地方の魅力を再発見し、地域の食文化をはじめとする多岐の分野で専門家と協働し、文化的にも経済的にも魅力的な地域社会を構築する戦略を策定し、実行することを目指します。
地域活性化プロデューサーの役割は、地域の隠れたポテンシャルを引き出し、「地域の力で日本を活性化する」という奥田シェフの壮大なビジョンを具体化することです。彼らは地域資源を利用し、持続可能な発展を促すプロジェクトを主導し、新たな時代のリーダーとしての使命を果たします。
奥田式地域マネジメントメソッド -地域活性化のレシピとは-
奥田塾では奥田シェフの成功の背後にある理論と実践をまとめた、地域活性化のレシピである「奥田式地域マネジメント」を体系的に学び、その実践を行います。
①地域特有の食文化の創造: 地域の自然界地図の作り方
地方の食習慣を深く分析し、その地域に根ざした独自の味を開発する。
食を通じての町おこしにおいて、地域の食材を使用し、地域固有の食文化を構築する。
②記憶に残る食体験の提供: 味覚チャートの作り方
料理によって「口の中で新たな味が生まれる体験」というイベントを創出する。
顧客が「また食べたい」と思うような印象深い料理を作ることで、顧客のリピートと新規顧客の獲得を図る。
③コミュニケーションと関係構築の技術: 地域関係曼荼羅図の作り方
「おせっかい」と「必要とされる」のバランスを見極め、トレンドに敏感であること。
メディアや地域コミュニティを巻き込むことで、ブームを作り出し、持続的な関心を喚起する。
奥田塾では真の地域プロデューサーとして成功するための理論と実践を学びます
学びの特長
講師
塾長
奥田政行
1969年 山形県鶴岡市生まれ。
地元高校を卒業後に上京し、イタリア料理、フランス料理、純フランス菓子、イタリアンジェラートを修業。帰郷後、ホテル、農家レストランにて料理長を歴任。2000年に在来作物など旬の地元産食材を使った現在の店「アル・ケッチァーノ」を鶴岡市に独立開業。地産地消を掲げて地域活動に取り組む。店舗営業の傍ら、2003年から3年間、酒田調理師専門学校において食材論講師を務める。同じく講師として、浜松光産業創成大学院大学、鈴鹿医療科学大学、新潟食料農業大学大学院で客員教授として若手の育成に取り組む。全日本・食学会理事。
〈国内受賞・任命〉
2004年 山形県庄内支庁「食の都庄内」親善大使 任命
2009年 鶴岡市農業発展奨励賞受賞
2010年 第1回辻静雄食文化賞受賞
2010年 第1回農林水産省料理マスターズ受賞
2012年 山形県産業賞受賞
2012年 山形新聞3P(Peace, Prosperity, Progress)賞「平和賞」受賞
2015年 鶴岡市市政功労賞受賞
2018年 農林水産省地産地消優良活動表彰
2020年 文化庁長官表彰
2021年 日本酒造組合 酒サムライ任命
2023年 第14回農林水産省料理人顕彰制度「料理マスターズ」ゴールド賞受賞
〈世界受賞〉
2016年 ミラノ世界野菜料理コンテスト The Vegetarian Chance 2016 3位入賞
2017年 『食べもの時鑑』グルマン世界料理本大賞 食の遺産部門グランプリ受賞
2022年 『パスタの新しいゆで方 ゆで論』グルマン世界料理本大賞 シングルサブジェクト部門グランプリ、イノベーティブ部門2位受賞
〈関連書籍〉
2009年『田舎町のリストランテ、頑張る。山形・庄内』 マガジンハウス
2010年『人と人をつなぐ料理:食で地方はよみがえる』 新潮社
2013年『アル・ケッチァーノ式経営術』 日経BP社
2015年『地方再生のレシピ 〜食から始まる日本の豊かさ再発見』 共同通信社
2023年『日本再生のレシピ 〜地方再生のレシピ2』 共同通信社
奥田塾長からのメッセージ
日々、人間としての成長と学びの大切さを心の底から感じています。
私の父の未完の夢を私が引き継いでいるように、私たちの塾も塾生たちの夢や希望の実現をサポートする場所として存在します。
人が集まり、学び合い、互いに成長する。そんなシンプルながらも深い喜びを共有する場所をつくりたいと思っています。
日本の未来は、一人一人の手の中にあります。私たちの塾では、その「原石」である塾生たちの可能性を最大限に伸ばすための講義を行っています。日常の中で見逃されがちな、小さな成功や発見の瞬間こそが、真の学びの原点です。
現代社会は変化の激しい時代。
しかし、変化の中でぶつかり合いながら、新しい価値観や考え方を築き上げることが重要です。
私の経験からも、挫折や困難を乗り越えることで得られる強さや学びは計り知れません。奥田塾は、生徒たちがそのような経験を積み重ねる場としての役割も果たしたいと考えています。
私たちの塾は、学んだことを実際に実行に移すまでの「発想」「立案」「具体案」そして「行動」の一連の手法を学ぶ場所。日本の未来を担う塾生たちが、自分の夢や目標に向かって進む力を育むことを目指しています。私たちとともに、日本を再び地方から元気にさせる新しい学びの旅を始めましょう。
参考書
地方再生のレシピ
〜食から始まる日本の豊かさ再発見
日本再生のレシピ
〜地方再生のレシピ2
ファシリテーター
守隨佑果(しゅずいゆか)
幼稚園教諭、 絵本の出版社でのプロモーション(読み聞かせや絵本講座等)、 保育園運営会社の管理運営を経て、フリーランスに。
2018年11月よりグラフィックレコーダーとして活動を開始。
2019年1月〜NewsPicksの水曜放送のライブ動画番組「WEEKLYOCHIAI」に出演他、ビジネスの場でのビジョンや新アイデアの可視化、ビジュアルコミュニケーションの研修講師、ビジネススクールの運営担当、イラストや資料の制作などを行う。
人の想いを大切にする場づくり、難解な内容の図解化、優しい雰囲気のビジュアル作成が得意。
保育士/幼稚園教諭/絵本専門士/JPIC読書アドバイザー/日本心理学会認定心理士
講義内容
テーマ | 内容 |
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第1回 4月27日(土)10:00~11:20 ランチ11:30~13:00 | |
『地方再生のリアル 〜何から始めるのか?』 | ①地方再生までの軌跡 ②地方再生における「食」の有効性③未来を予言した3つのエッセイ |
第2回 5月15日(水)18:30~19:50 ディナー20:00~22:00 | |
『地方再生のリアル 〜記憶に残る”味の作り方”』 | ①人を呼ぶ料理の条件 ②テーマを明確にすると味も決まる ③奥田理論「出会いの法則」 |
第3回 6月15日(土)10:00~11:20 ランチ11:30~13:00 | |
『地方再生のリアル 〜売れる加工品と売れ残る加工品の違い』 | ①6次産業化の失敗の典型 ②商品開発の成功の秘訣 ③出口の作り方 |
第4回 7月24日(水)18:30~19:50 ディナー20:00~22:00 | |
『地方再生のリアル 〜ガストロノミーツアーの組立て方』 | ①ガストロノミーツアーの魅力 ②町を分析しカテゴリー分けする ③ガストロノミーツアー成功の十ヶ条 |
募集要項
受講対象者 | ①地方公共団体、NPO法人、民間企業など地域づくりに取り組まれている方 ②観光業、飲食業に携わる方 ③農水産物生産者 ④地域のお土産、特産品生産者 ⑤研究者、学生 |
スケジュール | 講義内容を参照 |
場所 | ヤマガタサンダンデロ 東京都中央区銀座1-5-10 ギンザファーストファイブビル2F |
受講料金(税込) | 各回19,500円(税込) 講義後のコース料理付(お飲物は料金に含まれません。個別にご注文、ご精算をお願いいたします) |
事前説明会
各回ごとのフォームからお申し込みください。第1回~第3回はオンラインで、第4回はリアルでの開催を予定しております。
【受付終了】第1回 1月20日(土)10時〜11時
【受付終了】第2回 2月3日(土)10時〜11時
【受付終了】第3回 3月9日(土)10時〜11時
【受付終了】第4回 3月26日(火)18:30~20:30
クロストーク&試食・試飲イベント「地方再生のリアル 美食で始まる地方の未来(山形編)」
東京都港区高輪4-10-18 13F WeWork 品川
https://maps.app.goo.gl/2cJ8HobuP8usc9EW7
【受付終了】第5回 3月30日(土) 10:00~11:00(オンライン)
https://forms.gle/7BQoc7ggAgbU3ayc6
FAQ
Q:奥田シェフが奥田塾を開講する意図は何ですか?
A:奥田シェフは、地域活性化に対する自身の経験とメソッドを、シェフだけでなく広い範囲の関心を持つ方々に伝えたいと考えています。従来の講演会では伝えきれない内容を、奥田塾を通じて参加者に深く理解してもらい、実践に移してもらうことが目的です。
Q:今後の展開、継続について教えてください。
A:今年初開催を迎える奥田塾ですが、初年度は一話完結型の講座として通年で開催してまいります。次年度以降も徐々に拡大、最終的には年次のプログラムとして、奥田シェフからそれを受講した塾生たちが全国各地で地域の活性化に励み、地方から日本全体を元気づけることを目指していきます。
Q:料理王国が今回、運営協賛として参画するに至った経緯を教えてください。
A:地方で注目されるレストランが増え、これらのレストランは地域活性化の重要な役割を果たしています。料理王国はシェフと生産者を繋ぎ、市民や自治体などの関係者を巻き込んで地域活性化を図るビジネスマインドを持つ人材を育成したいと考えています。この理念に基づき、食を通じた地域づくりを推進するために、奥田塾の開講にあたり、料理王国が今回の運営を行うことになりました。
協賛
料理王国(株式会社JFLAホールディングス)
お問い合わせ
奥田塾運営事務局
担当:久保