アメリカのお米「カルローズ」の魅力を広く知ってもらおうと、料理家の方たちを対象に料理講習会が実施されたのが今年の5月。その後、料理家の方たちには講習会で得た知識も活かしながらカルローズを使った独自のレシピを開発していただきました。7月には、それぞれが主宰する料理教室にて一般の生徒さんたちへカルローズを使ったメニューのレクチャーがスタート。今回はその一例として、講師歴20年以上の浦田深雪先生が主宰する横浜の料理教室「ラ・ネージュグラッセ」の様子をご紹介します。
浦田先生が主宰する「ラ・ネージュグラッセ」は、前菜2品とメイン、デザートの4品をコース仕立てでワインと共に試食するスタイル。フランス料理をベースに、使い慣れた日本の調味料やパスタなども取り入れながら、家庭でも再現しやすく日常使いが可能なレシピが月替わりで登場します。今回は、フレンチ仕立てのハンバーグをメインに、前菜にはカルローズのライスサラダ、マンゴーと帆立のカルパッチョ、デザートにはオレンジと紅茶のケイク、そしてカルローズを使った「蛸とトレビスのリゾット」も組み込まれた夏らしいコースです。
この日の生徒さんは6名。浦田先生によるカルローズの説明に、ところどころメモを取りながら熱心に耳を傾けていました。浦田先生と言えば、明るい人柄と軽妙なトークも魅力。生徒さんの中には「素敵な先生がいるのよ」と幼稚園のママ友に声をかけて以来、一緒に10年以上通い続けているという方たちも。この日も浦田先生は押さえるべきポイントはしっかり強調しつつ、楽しいおしゃべりも交えながらテンポよくレッスンが進んでいきます。
「カルローズは日本のお米のような粘り気がないので、リゾットに使えばアルデンテに仕上げやすく、冷めても風味が損なわれずサラサラした感じなのでサラダにもぴったりです」と特長を説明する浦田先生。今回はカルローズを炊いてリゾットにする方法と、茹でてサラダに使う方法、2つの調理法を用います。
ライスサラダはお米の1%の塩を加えて12分ほど茹でたカルローズを流水で締めたものに、刻んだチーズ、トマト、キュリ、枝豆、とうもろこしなどの夏野菜と混ぜ合わせれば完成のとってもお手軽な一品。
味付けにはフランス料理のサラダでよく用いられるビネグレットソースを。浦田先生は「市販のドレッシングでもいいし、カルローズは味や香りを吸収しやすいので、オリーブオイルとレモンと塩胡椒のシンプルな味付けでも美味しくいただけますよ」とアドバイス。
彩りがよく、ガラスの器がよく合う爽やかな前菜が完成しました! 前菜としてだけではなく、夏バテ気味で食欲がない時の朝ごはんやランチにもさっぱりいただけそうです。
続いては、浦田先生お気に入りのタコを使ったカルローズのリゾットです。茹でダコをフードプロセッサーで細かく刻んでから使います。
パッと見ではタコが入っているとはわからない、お米の粒よりやや大きいくらいのサイズまで細かくタコを刻むことでカルローズとタコが混ざり合い、独特の食感となります。
カルローズは洗わずにそのまま使い、タコと合わせて炒めていきます。
鮮やかな赤紫が印象的なトレビスは、トッピング用に少し残して、あとは具材として炒めていきます。
トマト缶を加えたら、あとは素材のうま味と香りをしっかりカルローズに移すイメージで、コトコトする程度をキープしながら好みの固さになるまで25分前後、火を入れます。
味付けには白ワインと市販のフュメドポワゾン、塩コショウを使いました。仕上げにパルミジャーノチーズを混ぜて溶かし、オリーブオイルを回しかけてしっかり混ぜたらお皿に盛り、トレビスをトッピングして完成です。
「お皿に盛ってトントンとテーブルに打ち付けて表面が平らになるくらいが理想的な固さです」と浦田先生。試食をいただくと、トマトベースのリゾットにタコのうま味が加わって、しかも噛めば噛むほど、より深みのある味わいが感じられました。
お料理が完成したら、お楽しみの試食タイム。フランス産の白ワインで乾杯!
終了後アンケートにご協力いただいた方には、お土産にカルローズのサンプル(400g)をプレゼント。この日のリゾット(6人分)に使ったカルローズは200gなので、さらにライスサラダを作るのにも充分な量。「これならすぐに作れますね!」「ぜひ使ってみたい」と、生徒さんたちもカルローズの使いやすさや美味しさを実感できた様子でした。
浦田深雪先生のプロフィールと料理教室の詳細はこちら
https://cuisine-kingdom.com/urata-miyuki
USAライス連合会
https://www.usarice-jp.com/
text:田中 はなよ, photo:小沼 祐介