2026年1月、株式会社トライフの家庭用キッチンペーパー「キッチンタウパー」について、料理王国アカデミーの料理家10名とメーカー担当者による意見交換会が開催された。

業務用から生まれた家庭向けキッチンペーパー
今回の会の目的は、業務用・プロ仕様として永年使われてきたキッチンペーパーを家庭向けに展開するにあたり、プロの料理家に実際に触れてもらい、使用感や活用アイデア、改善点などを聞くこと。まずは、株式会社トライフの事業推進室 参与 北町宜暖さんと、営業・開発本部 開発課 課長代理の油井芳夫さんによる、製品紹介からスタートした。
キッチンタウパ―は、もともとレストランの厨房や食品工場など、「破れにくいこと」つまり異物混入の防止が求められる現場で使われてきた業務用ペーパー「タウパー」の家庭用バージョン。一般消費者向けの販売はまだ新しい取り組みで、今回の意見交換会はその展開を加速させる大切なステップになる。
キッチンペーパーには大きく分けて「吸水重視型」と「強度重視型」があり、キッチンタウパーは後者にあたる。一般的なキッチンペーパーが吸水スピードや吸水量を追及しているのに対し、キッチンタウパーは食材のうま味成分まで吸い取らない「程よい吸水」と濡れたときの強度を両立して開発されている。

濡れても破れにくい!キッチンタウパーの特長
キッチンタウパ―の一番の特長は「濡れても破れにくい」こと、つまり「湿潤強度」の高さだ。食材の持つうま味成分を大切にするため吸水スピードはゆっくりめ、吸水量も特別多いわけではないものの、絞って使えるほどの強度がある。
食品用途のため原材料に再生紙は使わず、パルプのみを使用。特に針葉樹パルプの比率を高くすることで、水に濡らしてもビシッと張りが残る独特の質感を実現。この紙の構造のおかげで、毛羽立ちにくく紙繊維が食材に付きにくいという「異物混入防止」の特長もある。
用途別の向き・不向きで見ると、ドリップ取り、豆腐の水切り、蒸し布代わり、落とし蓋代用などにはぴったり。一方で、目が細かく液体が通りにくいため、油漉し、出汁漉し、コーヒーフィルター代わりといった濾過には不向きだ。
具体的な使用例として、マグロ柵などの生鮮魚介を包んでラップをすれば、ドリップを除去しながら鮮度をキープできる。蒸し料理の敷き紙として使えば、破れる心配なく調理できる。燻製のときは煙の調整やドリップ受けとして重宝。煮込み料理では落とし蓋代わりにしてアクや油を吸着させることが可能で、レンジ加熱の際に食材を包むことで保湿効果が得られる。 また、FSC認証紙であることも環境面への配慮がなされた製品であることも評価したい。

料理家たちが見つけた新しい使い方
続いて、参加者メンバーに「キッチンタウパー」に触れてもらい、それぞれ感想をヒアリングしたところ、料理家ならではの様々なアイデアが寄せられた。

・鮮度維持と水分コントロール
事前にサンプルを使用した方の「マリネしたチキンを包んで冷蔵庫に入れたらドリップが取れていて良かった」という声に代表されるように、食材の鮮度管理での高評価が目立った。また、「魚を包んで保存したら持ちが良くなりそう」「刺身や柵の保存にすぐ試したい」「カルパッチョ用に塩を振って包んで熟成させるのに使いたい」など、魚介類の扱いにおいてプロの技術を家庭でも再現できるツールとして期待する声も集まった。・絞って水切りを時短
キッチンタウパーの強度を活かした使い方として、「豆腐の水切りというより”絞れる”のが面白い」という声も。通常ゆっくり時間をかけて行う豆腐の水切りも、絞って水分を抜くという積極的なアプローチが可能だ。・電子レンジ調理
「レンチン野菜が乾燥してしまうのが悩みなので、キッチンタウパーを湿らせた状態で野菜を包んで試したい」と、野菜の食感を損なわない調理法としての期待も寄せられた。・ハーブ・葉物の保存
デリケートな食材の保存として、「刻んだハーブやレタスの保存に向いていそう」「酸化して茶色くなるのを防げるか試したい」という声もあがった。・パスタ・製麺での応用
「手打ちパスタの水分管理に使ってみたい」「茹で上げ後の水気取りに良さそう」という意見も。・スパイス活用の新アイデア
一番ユニークだったのは、「スパイス水に浸したタウパーで包んで香りを移せるのでは」「スパイス嫌いな人にもほんのり香り付けできそう」というアイデア。スパイスを直接使わず、その香りだけを食材に移すという繊細な技法にも使えそうだ。・提供・演出にも
料理教室やバーなどで実際に活用している参加者からは、「料理を紙の上に直接乗せて提供している」「フィンガーフードや薬味を直置きできるのは衛生的で便利」「紙にメモを書いて料理に添えられるのが面白い」という声も。調理補助ツールとしてだけではなく、プレゼンテーションの一部としても利用できるというアイデアだ。

2タイプから選べる色展開
キッチンタウパーは白と茶色の2タイプを用意。意見交換会では茶色を支持する声が多く集まった。「漂白してないイメージがあってナチュラルに感じる」「高級ラインなら茶色のほうが雰囲気が合う」「そもそも白しか選択肢がなかったので、茶色があるなら選びたい」といった意見が多数寄せられた。
一方、メーカー側からは、茶色は若干だが木の匂いが気になるという人もあるため、鮮魚のような繊細な食材には白が好まれることなどの補足があった。

パッケージについて
パッケージについても率直な意見が交わされた。「片手で取れるのはすごく良い」とポップアップ式は好評だった。一方で「ロールタイプもあったら嬉しい」「縦置きできる形がいい」という声も。また、高級感のあるパッケージは「ギフトユースにも良いのでは」といった意見が寄せられた。

これからの展開に期待
今回の意見交換会を通じて、キッチンタウパーはご家庭向けプロ仕様キッチンペーパーとして独自のポジションを築ける可能性が見えてきた。特に鮮度管理、水分コントロール、衛生的な提供用途で、料理のプロたちから高い評価を得た。
今回参加した10名の料理家は、今後それぞれの料理教室でキッチンタウパーを実際に使った料理を生徒さんにレクチャーしていく予定。業務用として培われてきた「濡れても破れにくい」という価値が、家庭のキッチンでどんな新しい使い方を生み出していくのか。プロの料理家の実践を通じて、その可能性はさらに広がっていきそうだ。
