2026-04-14

「和氣 旬」宮原シェフに学ぶ、日本料理の精度を高める「キッチンタウパー」活用術

イベント・セミナー料理講習会

東京・日本橋で2023年にオープンした「和氣 旬(わきしゅん)」。店主の宮原瞬さんは、名店「銀座 小十」の奥田透氏の右腕としてパリ店を支えた経験を持つ、気鋭の料理人だ。伝統を重んじながらも、独自の「出汁」の研究やワインペアリング、さらには「油を一切使わない」という新たな境地を切り拓く宮原シェフ。
そんな探究心の強いプロの視点から、機能性キッチンペーパー「キッチンタウパー」をどう料理に活かすのか。10名の料理研究家を招いて開催された、特別なレクチャーの模様をレポートする。

料理のプロが「キッチンタウパー」を選ぶ理由

セミナーの冒頭、メーカーである株式会社トライフの北町氏および油井氏から、キッチンタウパーの特徴が解説された。最大の強みは、一般的なキッチンペーパーの2倍以上という「湿潤強度(濡れた時の強さ)」だ。強度の強い繊維を配合した厚手の1枚構造は、吸水スピードをあえて抑えることで、食材のうま味成分であるドリップを取りすぎず、適度な保水を可能にしている。

また、繊維が食材に付着しにくい「毛羽立ちにくさ」は、異物混入防止と仕上がりの美しさを追求するプロの現場で高く評価されているという。

実演1:煮汁を逃さず、圧をかける「落とし蓋」としての実力

宮原シェフがまず披露したのは、「牛ロース煮」だ。表面をサッと焼いた肉を、酒、みりん、醤油を合わせた出汁に入れ、火を止めて余熱で火を通していく。ここでキッチンタウパーが「落とし蓋」として登場した。

「一般的なペーパーだとヨレてしまったり、破れたりしやすいのですが、キッチンタウパーは厚みと強度がある。ピタッと密着して中に適度な圧をかけてくれるので、少ない煮汁でも均一に味が含まれ、肉の乾燥も防いでくれます」と宮原シェフ。

さらに驚くべきは、その保温・保湿力だ。牛肉を裏返してさらに数分。キッチンタウパーのしっかりとした厚みが熱を逃さず、肉の芯までしっとりと仕上げていく。「キッチンタウパーを外した時に、紙が破れず、お肉に繊維が全く残らない。これは和食にとって非常に大きなメリットです」

実演2:蒸し料理の「敷き紙」と、薬味の「鮮度保持」

続いての料理は「金目鯛の酒蒸しと蓮根饅頭」。せいろの敷き紙としてキッチンタウパーを使用した。
「加熱しても破れにくく、食材がくっつきにくい。蓮根饅頭のようなデンプン質の高い食材でも、ストレスなく剥がせます。余分な水分は吸いつつ、蒸し料理に必要な潤いはキープしてくれるんです」

また、シェフが「今回一番驚いた」と語るのが、薬味の保存だ。前日に九条ねぎを刻み、キッチンタウパーを敷いた密閉容器に入れて冷蔵庫で保管したところ、24時間経っても下部がベチャつくことなく、ねぎのシャキッとした鮮度が保たれていたのだ。
「紙自体がしっかりしているので、吸った水分が食材に逆戻りしない。ハーブや薬味の保存に悩む料理研究家の先生方にも、ぜひこの保水バランスを体感してほしいですね」

金目鯛の酒蒸し

こうして完成した2品をそれぞれご紹介。「金目鯛の酒蒸し」は金目鯛に蓮根饅頭を添えたお椀だ。真昆布で取った出汁を沸騰させ、鰹節を入れて濾した一番だしに、塩と薄口醤油だけで調えたシンプルな仕立て。

静岡産の金目鯛はふっくらと蒸し上げられ、蓮根饅頭は片栗粉も卵も使わず蓮根本来のデンプン質だけで成形されたもの。少量の白ゴマを練り込むことで食感と風味にほのかなアクセントが加えられている。「あまりない食感」と参加者が声を上げたように、独特の歯応えが印象的だった。

牛ロース煮

続く「牛ロース煮」には、伊豆の花山葵を添えて。「お肉料理は、全部が同じ食感だと飽きてしまう。だから表面だけ少し焼き目をつけて、出汁で含めた内側の柔らかさとの食感の違いを楽しんでほしい」と、宮原シェフは解説。

参加者は「思ったよりあっさりしている」「表面を焼いているので食感が面白い」と、箸を進めながら各々が熱心に感想を述べ合っていた。

道具選びも、料理の一部。

宮原シェフは現在、自身の料理から油を排除し、素材本来の力と出汁の旨味を追求している。そんな研ぎ澄まされた料理の世界において、道具選びは妥協できない要素だ。

「和食は引き算の文化。余計な繊維を残さず、必要な水分だけをコントロールできるキッチンタウパーは、家庭での和食のレベルを確実に引き上げてくれるはずです」

参加した料理研究家たちは、シェフの繊細な包丁捌きとともに、タウパーを使いこなすプロの技を熱心に撮影。「普通のペーパーだと落とし蓋がヨレヨレになってしまうけれど、一瞬でピタッとしてくれるのを見て驚いた」との声や、「水分を適度に吸って、蒸せる強度もあるので使いやすい」という声も聞こえた。

薬味の保存については「ハーブの保存で何度もペーパーを取り替えるのが悩みだったので、ぜひ試してみたい」という声も上がり、それぞれが自身の料理教室での応用を具体的に掴むことができた様子だった。

一つの道具が、料理を変える。日本橋「和氣 旬」のカウンターで繰り広げられた講習会は、そんな確信を抱かせる充実した時間となった。

【店舗情報】
和氣 旬(わきしゅん)
東京都中央区日本橋本町1-4-15 日本橋大勝軒ビル 2F
TEL:03-6281-9929

タイトルとURLをコピーしました