和食のプロを養成することを目的にスタートしたオンライン講座「会席料理大学 和食プロネット」。これは、年間に36本の動画講座を受講することで、会席料理を提供する料理長として必要な技術を学ぶもの。受講終了後も料亭のレシピが永続的に配信されるとともに、Instagram上では講師を含め受講者同士が切磋琢磨するサロンも用意されています。本気で和食のプロを目指す人々に向けた新しい取り組みを、ご紹介します。
料理人になるために必要といわれる、下積みの経験。一般的に10年間とされるこの修行期間をできるだけ短くし、効率的に調理の知識・技術習得できるようにと作られたのが、オンラインでの動画講座「会席料理大学 和食プロネット」です。
講師を勤めるのは、京都・綾部の地で1日に6組のみのゲストを迎える「料理亭 ゆう月」の料理長・通山直人氏。大学卒業後、綾部市内のホテルのレストランキッチンから料理人としての一歩を踏み出し、その後わずか3年で独立。料理長として料亭の板場を任された自身の経験から生まれた「知識も経験もゼロから入った料理の世界で料理長に就任するまで、そして就任してから自ら学び、獲得してきた知識・技術をより多くの人々に、簡易にアクセスできる形で伝えたい」という思いを形にしたものです。
同講座では、1年間のカリキュラムの前半(シーズン1)に、2週間に1本の動画(全12本)が配信されます。これは、実際に調理場に入った場合に数年かけて上がっていく序列(追い回し、焼方、油場、煮方、立板、八寸場、料理長)にプログラムを分け、各パートが担当する基本的な料理を題材とした構成。12レッスンを終えると、ごくごく基本的な会席料理一式を作ることができるようになり、その献立の構成方法や調理の進め方なども習得できるように作られています。
後半の半年(シーズン2・3)は配信が1週間ごとに。ここでは会席料理の基本を理解したうえで、個別の食材や調理法についてより深く学ぶことが可能。また、接客・広報・店舗運営の基礎も学習できるよう構成されています。 さらに2年目も継続すると「ゆう月」で実際に提供されている料理のレシピを、季節別に1年分学習可能。レパートリーや知識を増やすことができます。
一般的なレシピ動画とは異なり、配信されているレッスン動画では食材や調理法の解説はもちろん、調理人にとって必要な知識として、その調理法が生まれた経緯や歴史なども解説。また、むき物での包丁の動かし方など、重要な部分はスローにして動きがわかりやすいよう工夫されています。
これらの動画制作で最も大切にしたポイントについて、通山氏は「材料の説明などに、あえて曖昧さを残している点」だといいます。和食プロネットは料理を美味しく作るためのレシピ動画ではなく、あくまでも自ら発想し、自分の料理を作る料理人の育成が目的。だからこそレッスンを実践し、失敗し、失敗の原因を考え、改善することが重要だと考えているためです。
「自発的に技術・知識の向上を目指す人をサポートするプログラムです。ただ動画を見ただけでは上達しませんから、まずはその真似をしてみること。それを繰り返すうちに頭で覚え、体が覚え、やがて自分の能力になります」と、通山氏。
さらに和食プロネットでは配信動画と併せ、同じ志をもつ仲間と交流できるInstagramのオンラインサロンも用意。自分の練習風景を発表することで、メンバーからアドバイスをもらえます。ここでインプット&アウトプットを繰り返すことで、効率的な技術習得が可能に。
「サロンのメンバーは同じ板場にいるライバルのようなもの。お互いの相乗効果で向上しあっていけると思います」
登録アカウントに前期過程半年間は隔週(12本)、後期課程半年間(24本)の動画(10分程度)とPDF形式のテキストを配信。
前期課程の講座は下記のラインナップです。
No.1 | 入店_料理人への心構えや身だしなみ、挨拶、手洗いなど |
No.2 | 追い回し1_調理器具の取り扱い 調理場の清掃 小芋の六方剥き |
No.3 | 追い回し2_会席料理の概要 器の準備 野菜の下処理 |
No.4 | 焼方_鯖の塩焼き 華蓮根 ほうれん草の白和え |
No.5 | 油揚_海老と野菜の下処理 衣の作り方 天ぷらの揚げ方と油の温度管理 |
No.6 | 煮方1_鯛のあら炊き 小芋の含め煮 菊菜の煮浸し 出汁の取り方 |
No.7 | 煮方2_胡麻豆腐の美味出汁掛け 海老しんじょう清し仕立て 吉野餡の作り方 |
No.8 | 立板1_鮪と鯛の下拵えと刺身の引き方 妻の準備と盛り付け |
No.9 | 立板2_酢の物 茹で蛤の土佐酢ジュレ掛け 水菓子 季節の果物のだいだいジュレ |
No.10 | 八寸場 盛り付けのルールとポイント 会席料理の盛り付けの振り返り |
No.11 | 料理長 献立の組み方 器の選び方 料理長として |
No.12 | まとめ 会席料理全品をお客様に提供するための工程を時系列で説明 |
No.13 | 基本包丁術 薄切り 小口切り 針切り 白髪葱 乱切り 面取り 蛇腹胡瓜 |
※講座内容は「和食プロネット」のサイト上にある講座一覧からも確認できます(ダイジェスト動画あり)。
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