越前・若狭 食の國ふくい商談会 ~食の歳時記~

2017年2月13日、福井県、ならびに福井銀行は、「越前・若狭 食の國ふくい商談会~食の歳時記~」を「株式会社エフ・エム・アイ テストキッチン」(東京・神谷町)で開催。
二人の星付き料理人が福井県の食材を使ったデモンストレーションで、「食の國ふくい」の魅力を伝えた。


食材、温度、香り、食感の連続性が福井県の物語を紡ぐ糸になる

ピエール・ガニェール 赤坂洋介さん

パリの時代を含め、ピエール・ガニェール氏の下で14年もの長きにわたり仕事をしてきた赤坂洋介さん。 現在は、東京・赤坂「ANAインターコンチネンタルホテル東京」内の「ピエール・ガニェール」で、エグゼクティブシェフとして二ツ星を守り続けている。
2016年11月末に福井県の産地を訪れて出会った食材を、師ガニェール氏が提唱するスタイルのなかで表現した。
「ピエール・ガニェール」のディナーは、前菜のほか、4〜5皿の料理でひとつのメニューを構成した「季節の風」(アラカルト4品の総称)と、主菜、デザートの中から選ぶスタイル。 「季節の風」のひと品として考案した「福井県 “海の庭”」の5皿では、産地訪問でもっとも印象に残ったという「越前がに」を軸に、甲殻類の甘えびから、イカ、越前がれい、バイ貝という福井県の海の幸が続く。温菜から冷菜へ少しずつ料理の温度と、食感を変化させながら、連続性のある世界が作り上げられた。

「ピエール・ガニェール」Yosuke Akasaka 赤坂 洋介
ピエール・ガニェール エグゼクティブシェフ
1979年、千葉県出身。武蔵野調理師専門学校を卒業後、20歳で渡仏。フランス各地で修業した後、23歳でパリの三ツ星「ピエール・ガニェール」へ。2005年、東京・青山の「ピエール・ガニェール・ア・東京」の開業を機に帰国。10年の現店オープン時、アシスタント・シェフとして活躍。11年6月からエグゼクティブシェフに就任し、現在に至る。

福井県の食材の新しい魅力を
「揚げる」ことで引き出す

乃木坂しん 石田伸二さん

2016年6月にオープンした「乃木坂しん」は、半年後の12月、「ミシュランガイド東京」の2017年版で早くも一ツ星を獲得した日本料理店である。
店主の石田伸二さんは徳島、東京の日本料理店で修業した後、パリへ渡り、日本料理店のオープンに参画、世界のゲストが求める日本料理を見てきた。その経験を活かして、福井県の食材の新しい魅力を伝えたいという。
日本料理ではあまり使われない「揚げる」という調理法だが、パリ時代にオイルバスによる肉の火入れを経験し、「揚げる」という調理法に日本料理の新しい可能性を考える。 「揚げる」調理法を駆使した”石田流”の日本料理で、「上庄里芋」「若狭マハタ」他、福井県食材の新しい魅力を伝えた。

「乃木坂しん」Shinji Ishida 石田 伸二
乃木坂しん シェフ
1976年、徳島県出身。調理師専門学校を卒業後、徳島の日本料理店で15年かけて腕を磨く。その後、銀座の星付き店で5年間。同店がパリに進出した際には、その立ち上げのため渡仏。パリの店でソムリエだった飛田泰秀氏ととともに帰国後2016年6月に「乃木坂しん」をオープンした。