“ひろしま” の牡蠣と酒を楽しむ

広島の牡蠣は、冬だけでなく、春からも楽しめるのをご存じだろうか?
広島出身で幼いころから広島の豊かな食材に慣れ親しんでいた「マルゴット・エ・バッチャーレ」加山 賢太シェフが、異なる生産者が作った個性あふれる牡蠣を料理に仕立て、“素材としての牡蠣の可能性”を提案した。

まずは、広島県の牡蠣について学ぶべく、有限会社マルアキ水産の大越さん、株式会社オオノの元矢さんが登壇し、その魅力を説明した。
大越さんは、広島牡蠣のブランドの中でもぷりっと乳白色の身とヒダが漆黒であることが特徴の「宮島かき」を紹介。天然のミネラルで育った身に、甘味、旨味が凝縮され、シンプルにソテーするだけでテーブルの主役になりそうだ。そして、「かき小町」は、身がやせてしまう産卵を抑えることで大粒になり、夏でもおいしい牡蠣が食べられるという。

元矢さんは牡蠣の養殖の過程と鮮度を保つ加工の秘密を、映像を交えて紹介。”二枚貝”は調理に使う側にとっても鮮度が気になるもの。 同社オリジナルのむき貝「極鮮王」をはじめ、手間ひまをかけ丁寧に育てられた牡蠣を新鮮なまま届けられる生産システムを学んだ。

広島ブランドショップTAUの落岩さんは兵庫の灘、京都の伏見に並び、日本三大銘醸地である西条の日本酒をはじめ、広島県生まれの新酵母「広島もみじ酵母」を使ったフルーティな酒など個性豊かな日本酒を紹介。牡蠣はもちろん、日本酒やこの日使われた食材は、料理のデモンストレーションに合わせて、加山シェフが選んだものだ。

今日のために考案されたメニューは、仏日の3つ星レストランで腕を磨いた同シェフならではの和と洋を織り交ぜた3品。3つの生産者が作った個性あふれる牡蠣を料理に仕立て“素材としての牡蠣の可能性”を提案した。料理の味はもちろん、それぞれに合わせる日本酒とのマリアージュに、試食した参加者も納得。広島の豊かな「食」にふれた驚きと新しい発見に、“牡蠣談議”に熱気冷めやらぬまま閉会となった。


「マルゴット・エ・バッチャーレ」
Kenta Kayama 加山 賢太

マルゴット・エ・バッチャーレ シェフ
1984年広島市生まれ。「モナリザ」「元麻布・かんだ」「ラトリエ・ドゥ・ジョエル・ロブション」「リューズ」「カンテサンス」を経て、2014年から現職。昨年35歳未満の新世代の才能ある料理人を発掘する日本最大級のコンペティション「RED U-35」でゴールドエッグに輝いた新進気鋭のシェフ。

DATA

日時
2016年3月30日(水)12:00~14:00
会場
広島ブランドショップ TAU 3階
東京都中央区銀座1-6-10 銀座上一ビルディング
主催
広島県