人を呼ぶバル!井の頭公園で人気の自然派ワインバー「ビアンカーラ」


自然派ワインに魅せられ脱サラしてワインバーを開業

 自然派ワイン専門の「ビアンカーラ」は、井の頭線「井の頭公園駅」の改札を出て真正面に立つ。ドアを開けると、木を基調とした温かみのある小さなカウンターとテーブルが現れる。ワインはフランス産とイタリア産を中心に約200種類。壁という壁には、自然派ワインがずらりと並べられ、「どのワインを飲もう」とエチケットを眺めながら選ぶ楽しみがここにはある。

料理の主軸は魚料理 メニューは日替わりで提供

 イタリアの自然派ワイン「ラ・ビアンカーラ」と出会ったオーナーの小平尚典さんが、「こんな美味しいワインがあったのか」と自然派ワインに開眼し、アパレル会社を脱サラして店をオープンさせたのが4年前。店を始めるきっかけとなった、言わば初恋のワインを冠にしてのスタートだった。

「ヴァンナチュール(自然派ワイン)って酸化防止剤を入れていないから早く飲んだ方がいいと解釈されることが多いですが、まったく逆。酸化に強い葡萄を使っているので、酸化防止剤を入れなくていいんです」。2日目、3日目、ものによっては1週間目、開けたてよりおいしく飲めるものもあるという。店では約15種類のグラスワインを揃える。

「オールスパイスとチェリー」などの天然酵母パンは、ベイク担当のオーナーの奥様が焼き上げる。白神酵母を使用。

「料理は中華以外ならなんでも」と、フレンチ、イタリアン、和、創作とさまざま。食材も野菜から肉、魚とあるが、特にオススメは魚だ。

「修行した居酒屋が魚専門だったので、いい魚を仕入れるツテができて」と小平さん。中学時代の同級生でイタリアン出身のシェフ飯野究さんと相談しながら、季節感を大切にしたメニューを日替わりで提供する。「自然派ワインの持っているナチュラルな感じを店に反映させたい」と木を素材に使い、手作業で仕上げた。時間がゆったりと流れるこの空間が、なんとも心地良い。

炙り〆鯖とポテトのソテー
店に来たなら絶対食べて欲しいというスペシャリテ「炙り〆鯖とポテトのソテー」。オリーブオイルとバターでソテーしたポテトに、〆サバをのせてバーナーで炙ったひと品。添えてある柚子胡椒が味のアクセントに。赤ワインとよく合う。

自然派ワインバーを盛り上げるオススメ5本!

(左から)
・ ヴァン・サン・トリコ VDF ロゼ 2013[フランス/オーヴェルニュ] 
・ ラ・ビアンカーラ ロッソ・マシェリ[イタリア/ヴェネト]
・ 四恩醸造 窓辺・橙 2013[日本/山梨 ]
・ フィリップ・ボールナール ロゼ・タンミュー(ペティアン)[フランス/ジュラ] 
・ マルク・テンペ アリアンス 2012[フランス/アルザス]

小平尚典さん Hisanori Kodaira
アパレルに勤務していた頃に自然派ワインに目覚め、飲食の道へ。居酒屋「魚真」で1年半修行した後、2011年2月、三鷹市井の頭に「ビアンカーラ」を開業。

ビアンカーラ
BIANCARA

東京都三鷹市井の頭3-31-1
0422-49-3032
● 月~土 17:00~24:00(フードLO23:00、ドリンクLO23:30)
● 日祝 15:00~21:00(フードLO20:00、ドリンクLO20:30)
● 木休 www.facebook.com/biancaikokka


名須川ミサコ=取材、文 名取和久=撮影

本記事は雑誌料理王国第246号の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は第246号発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。掲載されている商品やサービスは現在は販売されていない、あるいは利用できないことがあります。あらかじめご了承ください。


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