植物由来のバイオマス素材として、飲食業界で注目が高まる「セレンピア®」。今回は、フランス料理でその機能性を活用していただいた。
日本の森林から生まれたバイオマス素材「セレンピア®」の多彩な機能性は、幅広い食品に活用されており、その可能性はレストランでも期待される。
今回「セレンピア®」を試用したのは、ザ・プリンス パークタワー東京「プライベートダイニング ブリーズヴェール」の料理長、茂手木了さん。「機能性と、サステナブルな点に魅力を感じました」と話す。今回はパテをブリオッシュ生地で包み焼きにする品に取り組んだ。

鹿腿肉やシンタマ、豚背脂、鶏レバーなどを練り合わせたパテをブリオッシュ生地で包んで焼き、鹿のコンソメジュレを流し入れた「パテ・アン・ブリオッシュ」は、パテの水分保持、ブリオッシュ生地のふっくら感がポイント。「焼き縮みやドリップを回避するため、またブリオッシュ生地が水分を吸いやすいため、パテの水分コントロールは重要。パテは重量の0.5%、ブリオッシュ生地にも1%のセレンピア®を加えました。パテはしっとり。ブリオッシュ生地はふっくら、もっちりした食感となり、理想的な仕上がりです」。


ビーツのエスプーマにも0.3%のセレンピア®が入る。エスプーマは泡を維持するため、粘度を高める素材などを添加するのが通例だが、セレンピア®を使ったら従来以上に経時による離水がなく、美しくキープできたという。
「調理における悩みが一つクリアになることは大きい。ぜひ、他の料理にも活用してみたいです」と、茂手木さんは意欲的に話す。

ザ・プリンス パークタワー東京
Private Dining Brise Verte 料理長
茂手木 了 もてぎ りょう
1985年生まれ。2004年4月、品川プリンスホテル入社後、さまざまなセクションを経て2014年にフレンチレストラン配属。数々のコンクールにも出場し、フランス料理のエスプリを学ぶ。2022年より現レストランの料理長に就任。
ザ・プリンス パークタワー東京
東京都港区芝公園4-8-1
TEL 03-5400-1111(ホテル代表)
植物由来のバイオマス素材である「セレンピア®」。微細繊維が形成する構造が油や水分を抱え込む事で、食品加工における離水や油の分離の防止に効果が期待できる。また、粘性がありつつベタつかないのも特徴であり、菓子やパン、畜肉製品や水産加工品など、多彩な食品に使われ始めている。商品の保形性向上により生産ロスを減らす効果から、フードロス削減も期待できる。


懸濁安定性
細かい粒子が液体に均一に混ざる
ココア飲料など
乳化安定性
油の分離を抑制
ドレッシングなど
気泡安定性
気泡が崩れにくく、ふっくらが続く
スポンジ生地など
保水性
離水や乾燥を防ぎ、しっとりが続く
水産加工品、あんこなど
保形性
食品の形状を維持
パン生地、生クリームなど
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text Nobuko Minagawa photo Haruko Amagata
