2013年に始まり今年度で第10回を迎えた「RED U-35」は、夢と野望を抱く、新しい世代の新しい価値観を持った料理人(クリエイター)を見いだし、世の中へ後押ししていくためのコンペティション。335名のエントリーから始まった今大会も、50名のブロンズエッグ、20名のシルバーエッグを経て、24年1月18日に5名のゴールドエッグ=ファイナリストにまで絞り込まれた。
今回の三次審査では、オンラインでグループディスカッションと個人面談が行われた。グループディスカッションでは、「CLUB RED(歴代の優秀な成績をおさめた若手料理人および審査員からなるコミュティ)でやりたいこと、CLUB REDだからできること」をテーマに互いに意見を出し合いながら活発なディスカッションが行われ、その後の審査員との個人面談では、「レッドエッグを自分が受賞したら」などそれぞれの考えが述べられたという。この審査を突破した5名のゴールドエッグは、彼らの言葉を聞いて審査員たちが実際に会ってみたい、料理を食べてみたいと感じた料理人たちだ。
50名のうちのちょうど半数の25名が20代となったブロンズエッグ(一次審査通過者)に続き、今回のゴールドエッグは20代が3名と過半数を占めた。逆に2名は共に35歳と今回がラストチャンスとなる。「若手」として括られてはいるものの、その中でも世代闘争の様相を呈しており、レッドエッグ=グランプリの行方とともに、準グランプリまでをどちらかが占めるのか、それとも分け合うのかも注目される。
また、1月1日に発生した令和6年能登半島地震の被災地である石川県からも2名(しかも1名は七尾市の店に所属している)が選ばれている。炊き出しでの活躍のように料理人の社会的価値が改めて顕在化する中で、被災地に光を灯すような活躍を期待したい。
最終審査のテーマは、一次審査(ドキュメント)、二次審査(動画)の共通テーマである「2030年のお子様ランチ 〜未来をつくるこどもたちに贈る料理〜」を受けて、「そして2050年、大人になる子どもたちに贈る料理」だ。ゴールドエッグ5名はこれに沿ったワンプレートを作り、審査員による試食で審査される。結果発表および受賞セレモニーはオンラインでの一般公開のもと、2月15日の審査当日に行われる予定だ。
【RED U-35 2023 ゴールドエッグ(三次審査通過者)】
(氏名/年齢/専門ジャンル/所属先/所在地・活動地/肩書・役職)
穴沢 涼太 35歳 日本料理 「里山十帖」 新潟県南魚沼市 料理人
清藤 洸希 29歳 フランス料理 「枯朽」 東京都墨田区 オーナーシェフ
黒川 恭平 35歳 洋食 「レストラン ブロッサム」 石川県七尾市 シェフ/料理長
西山 優介 28歳 里山料理 「respiracion」 石川県金沢市 料理人
山本 結以 29歳 フランス料理 「ESqUISSE」 東京都中央区 スーシェフ/副料理長
※敬称略/五十音順
※年齢はゴールドエッグ発表日(2024年1月18日)時点
プロフィールや提案料理等の詳細はコチラ
RED U-35 2023
https://www.redu35.jp/