2025年1月7日
ペアリングについてポイントをたずねると、料理長の川田さんは「調和」だと言う。ドリンク担当のシェフソムリエの上野さんとマネージャーの大下さんは、次の料理へゲストを誘うための「余韻」も大切にしているそうだ。
しかも、ゲストの嗜好やニーズにできる限り寄り添ったオーダーメイドのようなペアリング――。
料理を味わっている間はもちろん、料理を待つ間さえ、茶禅華のペアリングは一瞬たりともゲストを退屈させない。
干しエビ、干し貝柱、金華ハムなどを馴染ませたタレに鶉を漬け、お湯で皮をピンとさせてから飴がけに。これを干してからオーブンで加熱してさらに炒める――。脆皮鶉は、中華料理の技が詰まった料理。鶉とともにたっぷり盛った唐辛子の赤が印象的だ。合わせるワインは、粘土質土壌で育まれたブドウの甘さやまろやかさが特徴的なブルゴーニュ産の複雑な味わいのタイプ。お茶と合わせる場合は、燻製をかけながら30年ほど寝かせた台湾産の烏龍茶をチョイス。鶉のボリューム感に負けない力強さを持つお茶だ。