”ボッテガ”笹川尚平シェフの名刺代わりの一皿!「夏トリュフとフォンティーナチーズのタヤリン」


「夏トリュフとフォンティーナチーズのタヤリン」。卵黄を練り込んだパスタにたっぷりのバター、チーズをまとわせ、トリュフを惜しみなく散らせた贅沢な一皿。今では堂々たる人気店となったボッテガだが、オープン当初は相当「ヒマ」であったらしい。そんな時、『どうしてもまたこのパスタが食べたい、これは中毒性がある!』というお客様がリピートしてくださって、いわば店を救ってくれた一品(笑)」。ふんだんに使用したチーズとバター、トリュフの強い個性が響き合い、官能的かつ妖艶に力強く香り立つ印象的な一皿。

「原田シェフから、一皿の中にお客様をはっとさせる展開とストーリーを盛り込むことも学びました。あらかじめチーズを皿に敷いているので、パスタの熱で溶けてバターとチーズが混ざるほどに、より香りが鮮やかになります」

渡伊前に憧れた原田シェフの繊細な哲学に触れ、現地で習得した力強い郷土料理の膨大なアーカイブを持って発展させる。そんな笹川シェフの躍進は、日本におけるイタリア料理業界が刮目すべき価値を持っているに違いない。

【レシピ】夏トリュフとフォンティーナチーズのタヤリン

材料(1人前)

タヤリン 60g
バター 80g
夏トリュフ、フォンティーナチーズ 各適量

タヤリン(作りやすい量)
ファリーナ00粉、強力粉 各400g
卵黄 28~30個分
塩 ひとつまみ
オリーブ油 少々

作り方

1. タヤリンを作る。ボウルにファリーナ00粉と強力粉を混ぜて中央にくぼみを作り、残りの材料をすべて加え、滑らかになるまで練る。生地を袋に入れて密閉し、冷蔵庫で一日休ませた後極薄にのばし、タヤリン幅にカットする。
2. バターに塩湯で茹でたタヤリンを加えてよく和える。
3. 器にすりおろしたフォンティーナチーズを敷き、2を盛りつけて削った夏トリュフを散らす。

笹川尚平
1976年、富山県出身。イタリア郷土料理に魅了され、ピエモンテやカンパーニア、トスカーナ各州で研鑽を積み、帰国後は原田慎次シェフに師事。「カーザヴィニタリア」勤務を経て、2017年に独立し、「ボッテガ」を構える。

ボッテガ
東京都渋谷区広尾5-17-8アプリシエ広尾B1F
TEL 03-6450-3933
17:00~24:00LO
日休、不定休あり


text 木村千夏 photo 篠原宏明

本記事は雑誌料理王国2020年8・9月号の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は2020年8・9月号発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。掲載されている商品やサービスは現在は販売されていない、あるいは利用できないことがあります。あらかじめご了承ください。


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