パスタはイタリア料理の真髄。そぎ落としたシンプルな表現をこれからも追求し続ける。
「海の香り」も主役は麺。こちらは選び抜いた乾麺を使い、最初に4分ほどゆでてから、魚介のエキスが詰まったスープの中で10分ほど煮込む。麺をだしで煮込む方法はナポリ出身のシェフから学んだが、近藤シェフの場合、用いるエキスやだしの種類や量が半端ではない。麺をかんだ瞬間、溢れ出す魚介の風味。味の複雑さと見た目のシンプルさとの対比も面白い。
「いろいろそぎ落としていったらこの形になりました」。しかし、今はまだ進化の途中とも。「パスタはイタリア料理の真髄」と語る近藤シェフの進化はこれからも続く。
材料(2人前)
自家製の海のだし[魚介スープ70ml、魚のエキス(材料は魚のアラ)70ml、貝のエキス(材料はムール貝、アサリ、ハマグリなど)25ml、アサリのだし20ml、ハマグリのだし15ml、エビのエキス(材料はエビの頭や殻)15ml]……215ml
スパゲッティ(乾麺)……70g
ニンニクオイル・エビオイル・トウガラシオイル(すべて自家製)、E.V.オリーブ油、塩……適量
作り方
1.スパゲッティを塩分1%の熱湯で4分30秒ゆでる。
2.フライパンに自家製の海のだしを入れて温め、自家製のニンニクオイル、エビオイル、トウガラシオイルを適量加える。
3.2に1を入れて10分ほど煮て、スパゲッティに海のだしのうま味をしみ込ませる。途中で何度か水を加えながら、なめらかなソースに仕上げる。
4.3に自家製のニンニクオイルをふり、盛り付ける。
リストランテ センソ
東京都港区白金台5-17-10 SHIROGANEDAI THE 2000 B1F
TEL 03-5449-6777
12:00 ~ 15:00(14:00 LO)、
18:00 ~ 24:00(21:30 LO)
日、第2月定休
http://www.ristorantesenso.tokyo/
text 上村久留実 photo 依田佳子
本記事は雑誌料理王国2020年8・9月号の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は2020年8・9月号発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。掲載されている商品やサービスは現在は販売されていない、あるいは利用できないことがあります。あらかじめご了承ください。