王族お抱え一家の料理人が作る、7つ星ホテルのアラブ料理『アル・イワン』


アラブ首長国連邦・ドバイにある七つ星ホテル、「ブルジュ アル アラブ(Burj Al Arab)」ホテル。そのアラブ料理のメインダイニングが、「アル・イワン」。
コロナ禍中、約8ヶ月閉館したブルジュ アル アラブですが、2021年12月に様々なリニューアルを経て再オープン、この「アル・イワン」も、若干36歳のスレイマン・ハサンシェフを迎え、ビュッフェレストランから、アラカルト料理を揃えた洗練されたアラブ料理に生まれ変わりました。

「アル・イワン」店内にて、スレイマン・ハサンシェフ
アル・イワン」スレイマン・ハサンシェフ

料理人一家での英才教育で育つ

シリア・アレッポに生まれたスレイマンシェフ、父は著名なレストラン「アル・ハサン」を営み、9人の息子全員がシリア各地にそれぞれレストランをオープンするなど、成功した料理人一家で料理のエリートとして育ちました。

「学校に行く前には、父の仕事の手伝いをして、シャワーを浴びてから学校に行く。帰ってきたら店の手伝いが当たり前の毎日でした。父はお客様に良い食を提供するのに、手間隙を惜しまず、工夫をして、いかに料理をもっと美味しくするかを常に考えていた人。少しでも手を抜いたら、父は満足しなかった。勤勉に、誠実に。それが父から学んだ一番大きなことです」

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