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青魚のポテンシャル#1 DHA・EPAと免疫力


「アル・ケッチァ―ノ」の奥田政行シェフが繰り出す“オイル寿し”が面白い

醤油の代わりにオイルと塩で

その名は「織音寿し」。山形県鶴岡市の「アル・ケッチァ―ノ」の奥田政行シェフが2020年7月に東京・銀座で開店した“オイル寿し”という「概念」を味わえる寿司業態だ。オイル寿しは、醤油の代わりに塩とオイルで食べる。しかも、ネタに合わせて、オイルと塩、そしてシャリに使う酢も変える。

確かに見た目は「寿司」ではあるものの、味わいにおいては果たして「寿司」と呼んでしまっていいものか否かで迷うところではあるが、食材に合わせた最適な塩やオイルを使い分けるのは奥田シェフの真骨頂。長い時間をかけてシェフが発見してきた独自のセオリーに則って仕上げられた極上のカルパッチョをシャリに乗せて食べている感覚だ。

例えば、本マグロの赤身は、トマトジュースで漬けにしたものをニンニクオイルと合わせ、赤酢を使ったシャリで食べさせる。オイルと塩にシャリの酢が加わると、味わいの構成要素はまさにドレッシングのそれ。特に光りもの(青魚)はオイルとの相性が良いようで、その組み合わせをご紹介しよう。

真鯵×スペイン産有機オリーブオイル

「アル・ケッチァ―ノ」のお膝元、庄内沖で獲れる冬場の真鯵には、スペインのオレオエステパ社が有機オリーブでつくる「egregio(エグレヒオ)」を合わせる。

小肌×シチリア産ビアンコリッラ種のオリーブオイル

小鰭には、シチリア島はバレルモ近郊で1633年から創業を続けるマンゼッラ社の、有機栽培種ビアンコリッラから搾油されたオリーブオイルを。シャープな舌触りのあとにまろやかな味わいが生まれるオイルと小鰭との相性が抜群。

〆鯖×ダブル焙煎のごま油

〆鯖には、熊本県八代市の堀内製油がつくる「深煎り金ごまオイル」を。ごまの香りとうま味を引き出すダブル焙煎製法で作られたごま油が、サバの味わいを深める。

鰯×シチリア産オーガニックオリーブオイル

オリーブの実を一粒ずつ手摘みし、鮮度を保つため12時間以内に抽出するというCENTONZE(チェントンツェ)氏の有機オリーブオイル。スパイシーで若草のようなフレッシュな香りのオイルが鰯の香りの良い部分だけを引き上げてくれる感覚を味わえる。

▼織音寿司
http://www.alchecciano.com/olion-sushi/

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