食の未来が見えるウェブマガジン

全国から訪れるプラスチックフリー・エコストア


量り売りのショップがごまんと日本にある中で、全国から足を運び神奈川県の藤沢まで「エコストア パパラギ」に訪れる人が絶えない。
これまで著者も数あるエコや自然食といわれるショップに足を運び自分の目でみてきましたが、「エコストア パパラギ」で取り扱う物すべて、本当に「全て」表示されていることと、商品との間に矛盾も誤情報も一つとしてない本当に「エコ」の商品だけを取り扱っている本気のお店でした。そのため初めてお目にかかる見た事のない商品ばかり。
お店を運営されている「目的」が利益ファーストでなく、多くの人に「現実」を知ってもらいたい目的で存在しているということにすぐ気づかされます。

4人のダイバーが始めた「エコストアー」というプロジェクト。そのうちのお一人のプロダイバーでいらっしゃる環境活動家の武本匡弘さんは40数年間海を職場とされおり、その武本さんの言葉で語られる海の中の状況は、とてもリアルです。

武本さんが40年ほど前に沖縄の水中で見たびっしりと広がる造礁サンゴの姿は、今では見ることが出来ないと。航海中一中部太平洋マーシャル諸島を目指した時のこと。途中に島はなく、無寄港で16日間の風まかせの航海で、商業航路ではないので、他船に会うこともなく、陸もなく、鳥も飛んでいない広い太平洋の真ん中で、一日中目にするのはゴミだけ。「太平洋はゴミだらけ!」だったと言います。

環太平洋の各地で見られた海中風景は、ここ20年間ほどで劇的な変容を見せているとのこと。その様な現実を前にして1998年に特定非営利活動促進法(NPO法)や、幾つかのNPO法人を起ち上げられ、今から20年以上も前より漂着したマイクロプラスチックを食べてしまっている鳥たちの現状を訴える活動を研究者の方々と一緒に立ち上げましたが、当時はまだプラスチックゴミに対する世間の関心が薄く、活動らしい活動も出来ず終わってしまい、武本さんにとって漂流プラスチックゴミに対する最初の取り組みになりました。

エコストアパパラギは、「陸での生活スタイルを変えれば人も海も地球も元気を取り戻せるかもしれない」そんな思いで創られたお店。「プラスチックフリー・ゼロウェイスト」をコンセプトにしたエコストアーの実践もそれらの活動のひとつにあり、実際に多くの人たちにメッセージが届いているということを、今年の2月にご縁をいただいて訪れた際に人で溢れかえっていた店内を見て、著者も目の当たりにしました。そして驚いたのは20代の綺麗な女性がお一人で、「熊本から来ました」と。綺麗な方とクリーンなエコショップはとてもお似合いだなぁと、個人的な感想です。

気になるエコストアパパラギさんお取扱商品は、まず「レジ袋はありません。ラッピングがありません。プラスチック製品ありません。」は、エコストアーなのでこれが普通で基本になりますが、取説のように訪れる前に一読すると行く前から気分ものってきます。


店内に入ると、竹で作られた歯ブラシ、45年間無農薬・無化学肥料の野菜のお米、木の特製が見事の美しい日本メイドの曲げわっぱ、バンブーファイバー(竹の繊維)コーンスターチ・アミノ酸由来の樹脂などから出来ているエコーヒーカップ、ベジタブルファイバーからできているキッチンスポンジ、ここには書ききれないです。

どれも長く大切に使えるもの、そして作る過程でも有害物質を出さないものだけを集められた、宝箱のような店内。
著者もこちらで多くを学ばせていただいたのですが、世に出回るものには、実は環境にはエコでも人体には実はエコでないものもあることを知りました。ここにいるだけで、知らなかった、誰も教えてくれなかった多くのことを学べて帰れます。

ですので・・お客様がなかなかお店から出られない。笑 
皆さま、店長でいらっしゃるプロダイバーの武本晃彦さん(武本匡弘さんが父)とのお話に夢中で、晃彦さんとお話するタイミングを今かと待たれながらも、ゆっくり初めて目にするばかりの店内の商品に目をキラキラさせて楽しまれている様でした。
私もそうなのですが、自分と相性のよい商品との出会いを見つけると、リピートせざるを得なくなりますね。


驚いたのは、45年間無農薬の無化学肥料のお野菜たち。わたしの実業の一つに料理が身近にあるのですが、野菜の違いにはびっくりさせられました。まず、腐らない。。と、いうことは単純に生命力がすさまじいのだと解釈しています。そう、無農薬だから腐らないんです。そして味わいも、食感もまるで違います。とても詳しく知りたい方は、HPにご紹介されているので、ぜひご覧になると面白と思います。

そして、量り売りされている高品質のナッツたち。お気に入りはオーストラリア産の非加熱のかぼちゃの種。亜鉛が豊富で元気になります。そして、料理をする立場として、ショッキングなほど感動したクッキー。

こちらも1枚から好きな数だけ買うことができるのが嬉しいです。どのくらい欲しいか、その日の体調によっても違うので、決められた数でなく、自分で選択できるというのがすごく嬉しいし楽しみの一つ。その超絶美味しいクッキーですが、バター、卵、小麦不使用とのこと。それでどうしたらこの美味しさになるの!?と、本当にショッキング。フロランタンも乳製品不使用で、これまで食べてきたフロランタンの中でも、私史上一番のフロランタン。毎度必ず買ってしまいます。

他にも見つけた私のお気に入りは、仕事柄洗い物も多いので、とても魅力的なベジタブルファイバー100%の食器スポンジと、なんと洗剤がなくても綺麗に洗えるというオーガニックコットン(有機綿)100%の「びわこふきん」。「ガラ紡」と呼ばれる日本独自の紡績方法で織られた木綿の布で、お皿との密着感があり「するり」と汚れが落ちるそうです。とても人気商品で、最初に訪れた時は売り切れ。2回目のタイミングでやっと手に入れることができました。
商品の一つ一つが、なんのために、そして商品としての存在を本当に必要とされた上で生まれているということ、もちろん商品ができるまでの過程までもエコであるから、商品可としての意味と役割があるんだなぁと、腑に落ちました。
これらを生活に取り入れ始めてみて、実はモノゴトはとてもシンプルで、「物」は数や効率を優先順位とした利便性ではなく、自分にとって害のない優しい物を使うことで、そこに愛着がわき、長く大切に使うことで、そんな自分をこれまで以上に好きなるという現象が起きました。私だけかなぁ。笑

そして、店長の晃彦さんにお願いして注文中のバナナの皮を使った名刺!!
一目惚れで、ぜひ自分の名刺もバナナのくきで作って欲しいと、実は1番に食いついたものでした。食のお仕事をさせていただいていて、名詞がバナナのくきから出来ていたら、普通にカッコよくないですか?オシャレなアイテムだと思ったのが入り口でしたが、なんと日本初のフェアトレード認証の紙とのこと。SDGs (持続可能な開発目標) の17目標すべてにつながっていて、日本の越前和紙の工場とアフリカのバナナ農家や村の人々とのコラボで生まれ、人、森、野生動物を守る紙というのです。ザンビアのオーガニックバナナ畑で通常捨てられる茎の繊維(ファイバー)と日本の和紙工場での古紙を加えて、質の高い紙を作ることが実現。約25カ国から、自国でもバナナペーパーづくりをやりたいが手伝ってもらえないかという相談を現在、藤沢駅から徒歩3分にあるエコストアパパラギに依頼があるのです。この記事が皆さまの目に触れていただくころには私の名刺も完成していると思うのですが、店長の晃彦さんの名刺はこんな感じ。

自分好みのフォントやデザインにもできるので、作りたい方はメールでもオーダーできるそうですので、ぜひ晃彦さんにご相談を。

いるだけでいつもあっという間に時間が過ぎてしまうほど楽しいエコストアーパパラギ。商品をセレクトされ、ショップを運営されていらっしゃるプロダイバーの4人の方が、素敵だなぁと憧れる「生き方」をされていらっしゃるお人柄も、訪れる皆さんが引き付けられる要素のひとつ。ぜひ一度遊びに行ってみてくださいね。

【店舗情報】
エコストア パパラギ
〒251-0025
神奈川県藤沢市鵠沼石上1-3-6
TEL : 0466-50-0117
FAX : 0466-50-0118


取材・文・撮影=中村まりこ
SHOKUart代表 料理家
東京出身。
ELLE grumet 公認料理家、企業様向けレシピ提供、ケータリングプロデュース、イベント・講習会講師、料理教室 鎌倉legame cooking 主宰、フードスタイリング、ラジオパーソナリティー、食に関する記事の執筆など、枠にとらわれない活動をしている。
食に造詣の深い祖父、そして父とウクライナ人の母から2つの食文化の環境で育ち、高校3年間、世界23ヵ国で生活、ホームステイで経験したことを原点に、料理の道へ。
和食材も自由に取り入れた料理ジャンルからでなく、環境と自然界に寄り添ったサスティナブルな食材を使い、素材からボーダレスな料理を、「現地の食べ物や土地、そして「人」と文化に関わり、本物を見て体験してから自分なりに理解して伝える」を軸にし、独創的な組み合わせで「empirical&unleash」を表現する「SHOKUart」設立。
外国の方にむけて「私達の日常、本当の和食を伝えたい。」という思いから、日本家庭料理の料理教室 「Authentic Japanese Cooking Class」 も主宰。
外国人向けのWedマガジンサイトへのレシピ提供も手掛ける。
https://www.shokuart.com/
instagram:@this_is_mariko_


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