江戸時代から能登に伝わる伝統的な魚醤、いしる。刺身で食べられるほど新鮮なイワシやイカに、塩を加えてじっくり自然熟成させ、ふくよかな旨味を引き出した発酵調味料2種は、どちらも食塩分約24%と非常に塩気が強い原液なので、ワインや砂糖、ハチミツ、時にはトマトピュレなどで割って使うのがおすすめだ。
各260㎖ 578円
(各1000㎖ 1386円の業務用サイズもあり)/ヤマト醤油味噌
☎076-268-1248
●www.yamato-soysauce-miso.co.jp
能登のいしる、香川のいかなご醤油とともに3大魚醤に数えられる、秋田のしょっつる。捕れたてのピチピチと新鮮なハタハタに天然塩をまぶして樽に3年ほど漬け込み、発酵熟成させる。水も調味料も保存料も一切加えない、アミノ酸、グルタミン酸、アラニンなど天然の旨味成分が詰まった琥珀色の美しい液体は、白身魚ならではの上品な味わいと穏やかな香りを持った逸品だ。
130g 735円/諸井醸造
☎0185-24-3597
●www.shottsuru.jp
発酵学の第一人者として知られる農学博士・小泉武夫氏総合プロデュースの下に生まれた鮭醤油。北海道産天然サケの内臓と白子を原料に、塩と麹、天然酵母で自然熟成させた、杉桶仕込みの芳醇な調味料だ。魚醤特有の生臭みがほとんどないのが特徴的。サケの炊き込みごはんなどサケ料理はもちろん、さまざまな和洋中料理に重宝する1本である。
150㎖ 330円/佐藤水産
☎0120-813-105
●www.sato-suisan.co.jp
タイ料理やベトナム料理はもちろん、料理をほんのりエスニック風味に仕上げたい時に欠かせないのがナンプラー。こちらはアンチョビに塩を加えて18カ月間長期発酵させた、タイの高級ブランド、トラチャン社のもの。使用の際は、レモン汁と1:1で割ろう。ほんの少し砂糖も加えると、驚くほど旨味が深くなる。
200ml 315円(750㎖ 467円の業務用サイズもあり)/アライドコーポレーション
☎045-911-1811
●www.allied-thai.co.jp
コラトゥーラ・ディ・アリーチとは、アンチョビの濾過液という意味。古代ローマの魚醤、ガルムにそのルーツを持っている。シチリアの漁師町、シャッカで水揚げされたカタクチイワシをその日のうちに塩漬けにし、熟成させ、自然に染み出してきた液体を何度も濾過して作られる。パスタにからめ、松の実やバジルをアクセントに加えるだけで、シンプルリッチな魚醤のパスタができ上がる。
100㎖ 1680円/トラノイ
☎050-3588-8633
●www.tra-noi.com
古来、若狭小浜から京都、奈良の都に、ウニとタイの醤(ひしお)を送っていた記録が残っており、それを復元したのがこちらの2品。「鯛醤」は内臓や骨を使用せず、身肉と塩と水のみで作られるため、上品な仕上がり。世界でも類まれな「雲丹醤」は、生クリームと和えてウニパスタにも。
各140g 雲丹醤1050円、鯛醤840円
(雲丹醤390g2310円、鯛醤400g1680円の大瓶サイズもあり)/小浜海産物
☎0120-17-3747
●www.wakasa-marukai.co.jp
本記事は雑誌料理王国207号の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は207号発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。掲載されている商品やサービスは現在は販売されていない、あるいは利用できないことがあります。あらかじめご了承ください。