料理人による2025年料理界予測 25年2月号


変化が続き、的確な状況判断とブレない芯がますます求められそうな2025年。そんな一年を、業界の動向、料理の傾向、環境と食など、多彩な視点から見通す。
※敬称略

コスト上昇、食料安全保障、人材不足と働き方改革、文化継承と人材の減少、コンプライアンス意識、デジタル化の波、経済位的な不確実性、環境による食材の変化など、
フードシーンを取り巻く環境は厳しく、変化が速いものとなっていく
と思われます。次の時代にきちんと食文化を手渡すためにも、日本だけではなく、世界でも様々な議論がされていくと思います。

米田 肇 ハジメ

「働き方」という部分が年々クローズアップされ、
料理人の仕事の二極化
もさらに進む中で、私が考える職人としての
「仕事」と「労働」の違い、
取り組む姿勢の部分は今後も伝えていきたい。

栗田雄平 銀座レカン

環境に配慮し地方性、独自性
のある食、レストランが多く台頭するのではないでしょうか。

高尾僚将 タカオ

よりキャラクター性や個性を重視したレストランが注目されていくのではないでしょうか? 世界のレストランシーンの動向は先をいっていますが、やはり世界観と表現理由を含めたストーリー性が抜けてるお店が第一線でレストランシーンを引っ張っていると思う。正解がない料理界において、チャレンジする事が重要になるんじゃないかと感じる。昨今の気候変動による食材不足による食材の高騰から、レストランが使用する食材の多様性も進めないといけない。新しい価値を生み出す事ができるのか、料理人の力が試される時代な気がしています。

北村啓太 アポテオーズ

食材だけでなく人件費の高騰や人材不足も影響は大きく、レストランを開業しても厳しい状況がより増えてくると思いますが、それに耐えうる
人材をどう育成するか
も私達の世代に託された大きな問題です。これからの時代は間違いなく、目の前の料理を作るだけの料理人ではなく、
広い視野で世界を見られる人だけが残っていく
のではないかと思っています。

石井真介 シンシア

環境問題、気候変動などが言われている昨今、
サステナビリティ
がキーフレーズになると思います。地元産の食材を使用し農業など持続可能性を打ち出すレストランが増えるのではないでしょうか。

平木正和 アマン東京

より、、人間らしい第一次産業からの繋がりなど、本質的な料理。YouTubeやTikTokに頼る流動的、受け身の人達へのアプローチではなくて、あくまでも本質を見極めた職人としての料理人

樫村仁尊 焚き火イタリアン ファロ

海藻や藻をベースにした新しいうま味食材うま藻など、プラントベースでタンパク質もうま味もある食材がさらに広がっていくような気がします。
持続可能な食文化の多様性が広がる
ことを期待しています。

林 亮平 てのしま

海外からのお客様も増え、
日本の魅力
をより伝えられていくことがレストランに求められると思います。

川田智也 茶禅華

原点回帰
―― 各ジャンルの料理の本質を見つめ直す。

川島 孝 ラ・ロシェル 南青山

料理はよりジャンルレス化していくと思いますが、一方で、わかりやすく変わらない安心したおいしさというものの需要が高まって行くのではないかと思います。

鈴木康哉 アンディ

2024年と同様のシーンが続くとは思いますが、温故知新、新しいもの、事には必ずそれまでの道のりがあることを改めてしっかり考えるべき。なので、新しさ、だけでなくトラディッショナルなものにも光が当たるのでは? また料理人の社会貢献も重視される。

笹島保弘 イルギオットーネ

原点回帰というまではいかないとしても、その準備には入るのではないでしょうか、再構築の始まりとでもいうのかな。進化なのか退化なのかよく分からない、行き過ぎたものが淘汰されていく。

池尻綾介 マ・キュイジーヌ

女性料理人の活躍!
になるよう頑張ります。
nao JULIA

基本に戻り、より少人数のお客様に対応する時代に。
自然環境を提供する
お店も増えていく。

三國清三


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