”リストランテホンダ”本多哲也シェフの名刺代わりの一皿!「ビーツの冷製カペッリーニと富山産白海老」


「今、名刺代わりの一皿」は「ビーツの冷製カペッリーニと富山産白海老」。目にも鮮やかなモダンな印象で、数年前から夏のメニューとして登場している。「夏は食欲が落ちるので何かいい食材はないかと。そこでビーツの甘味とマンダリンの爽やかさ、フルーツトマトの甘味と酸味と白エビの甘味を合わせています」

富山産白エビを選んだのは、ビーツのエグミとぶつからないからという。セロリの千切りが食感を与え、黒コショウやパクチーのスプラウトがアクセントとなっている。山の幸に甲殻類を合わせる点が師と共通している。

「片岡シェフから和食や寿司のテクニック、例えばだしの取り方や昆布締めの仕方などを学べたことは、今の自分の骨格となっています。 片岡シェフは僕の料理の幅を広げてくれた方」

本多シェフの料理の随所に見られる和のテイストは師匠譲りなのだ。ただし、イタリア料理の基本は変えていないし軸もそこにある。食材も例えばアスパラガスやフィノッキオはイタリア産の方がよいと思えば輸入ものを使う。磨いてきたことを新たな表現で更新しているのだ。

【レシピ】ビーツの冷製カペッリーニと富山産白海老

材料(2人前)

ビーツのジュース100ml
トマトのクーリ100g
マンダリンのペースト10g
E.V.オリーブ油50ml
ビーツの角切り(5mm)10g
エシャロットのみじん切り少々
カペッリーニ25g(1人前)
塩・黒コショウ各少々
白海老30~40g
レモン汁、E.V.オリーブ油少々
セロリ細切り、ペコロス輪切り、パセリ各適量
パクチーのスプラウト適量
※マンダリンのペースト・・マンダリンのコンサントレを煮詰めたジュ

作り方

1. ビーツジュースからエシャロットまでの材料をボールに入れてよく合わせ、茹でて氷水でしめたカペッリーニを加え混ぜ合わせる。
2. 白海老は殻を剥き、塩、コショウ、レモン汁、E.V.オリーブ油で味を調えて皿に盛ったカペッリーニの上にのせ、セロリ、ペコロス、パセリ、パクチーのスプラウトを飾る。
■ビーツのジュース
1. ビーツの皮を剥きジューサーにかけてシノワで濾す。
■トマトのクーリ(フルーツトマト3kg、ハチミツ約15g、塩4g)
1. トマトを湯むきし、半割りにして種を取る。
2. 断面に塩とハチミツをぬり3~4時間マリネする(バットに網を置いて、断面を下にして並べる)。
3. ミキサーでまわして(味が足りない場合は塩とハチミツで調える)、ザルで漉して、目の細かいシノワに移す。
4. 半日から1日かけて置き、水分(ジュ)を分ける。
5. トマトのクーリの濃度を透明のジュで調え、塩とE.V.オリーブ油(分量外)で仕上げる。

本多哲也
1968年生まれ。専門学校卒業後、数店で修業したのち96年に渡伊。「イル・ルオゴ・ディ・アイモ・エ・ナディア」(ミラノ)などで修業。帰国後、「リストランテ アルポルト」に入り、99年に副料理長に就任。2004年に独立し現店オープン。

リストランテホンダ
東京都港区北青山2-12-35 タートルストーン青山ビル1F
TEL 03-5414-3723
12:00~13:30LO 18:00~21:30LO
月休


text 飯島千代子 photo 長瀬ゆかり

本記事は雑誌料理王国2020年8・9月号の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は2020年8・9月号発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。掲載されている商品やサービスは現在は販売されていない、あるいは利用できないことがあります。あらかじめご了承ください。


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