Classe(クラッセ)は水道直結型、高機能の浄水ディスペンサー。レストランで不可欠なおいしい冷水、炭酸水を手軽かつスピーディーに提供できる。CO2削減に貢献する機器として、世界での注目度も高い。
製造、輸送、再利用などにおいて、地球環境への負荷が大きいプラスチックボトルの削減は世界的なテーマとなっている。
製造、輸送、破棄・処理全ての段階でCO2を排出するプラスチック容器(ポリカーボネートやPETなど)。欧米ではプラスチックボトル入りの水や飲料の製造を徐々に減らす方向に社会がシフトしており、2018年にEUで策定された「欧州プラスチック戦略」では「30年までに全てのプラ容器をリサイクル可能とし、使い捨てプラ製品を段階的にゼロにする」と掲げる。それに伴い、ホテルやレストランなどでも水道と直結させた浄水サーバーの需要が急速に高まっているという。
そんななか、アルコニックス株式会社が、ホテル、レストラン向けに展開するのは、英国・ウォーターロジック社の、業務用水道直結型浄水・炭酸水ディスペンサー「Classe(クラッセ)」だ。
日本は、欧米と比較すると浄水ディスペンサー市場において遅れをとっていると言われる。もともと、おいしい水が手に入りやすいことも理由の一つだろう。また、ペットボトルの水やウォーターサーバー用のプラ容器入りの水を定期的に買う飲食店もまだ多く、プラスチックボトルの輸送や保管、廃棄など、環境負荷における課題は多い。
そうした課題に対応しているのがClasseだ。Classeは店舗の水道に直接繋げて設置する、浄水された冷水と炭酸水を選択して出すことができるディスペンサー。冷水だけでなく炭酸水が手軽に出せることで、テーブルウォーターを始め、ドリンクメニューや調理に活用するなど幅広い用途が生まれる。特に炭酸水は、ボトルを開栓するとガスが抜けていくので、使うタイミングでその都度できたての、かつおいしい炭酸水を提供できるのが利点。お客様の満足度を高めると同時に炭酸水ロスの軽減にもつながる。そしてもちろん、プラスチックボトル不使用によるメリットが大きい。バックヤードにおける水の保管場所は不要となり、スタッフも重たい水を運ぶ労力から解放される。長期的なコスト削減も期待できる。
浄水システムも、従来とは異なる優位性がある。これまでのディスペンサーでの浄水システムは、本体から容器に水が出る吐水口から細菌が侵入して汚染されるリスクがあったが、クラッセは吐水口に、紫外線UV-Cによって細菌を常時ブロックする「UV浄化技術ファイヤーウォール®」を搭載。高い浄水機能とともに、安全で衛生的な水が常時提供できることもポイントだ。
さらに、活性炭ろ過システムで残留塩素や汚染物質を排除しつつ、水のおいしさのもとであり、味わいの個性にもなるミネラル分を残すことができるのが大きな特徴となっている(日本のJIS規格に基づく浄水基準をクリア)。
さまざまなメリットの中でも、“水の個性”を残して浄水できるディスペンサーは画期的。日本には、その地域ごとの特徴を持ったおいしい水がたくさんある。いわば水道ごとに味の違いがあるわけだが、それを表現できることがClasseの魅力だ。
「近年、地元の農産物や素材などを生かした料理を個性とするレストランや、地域ならではの魅力を発信するホテルなどはますます増えています。料理や空間などに地域性を打ち出すのと同様、おいしく安全な炭酸水にも地域性が謳えることは、今後差別化の大きな要素となるでしょう」(同社事業戦略部、宮城秀樹専門部長)。
実際に導入しているホテルやレストランでもおいしさは評判。まろやかで穏やかな刺激の炭酸水は、「ノンアルコールドリンクやカクテルなどの割り材として相性がよい」と喜ばれている。ホテルの従業員食堂で、社員用に導入されている事例もある。レストランのサステナブルにおいて、環境負荷やコストの削減だけでなく、社会的な課題にも貢献する機器としても需要は高まりそうだ。
問い合わせ先
アルコニックス株式会社
TEL 03-3596-7425
MAIL waterlogic@alconix.com
https://classe-series.jp/
text: Misa Yamaji