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シェフが通う都内の「いいワインバー」


     ①【押上】遠藤利三郎商店

イワシとトマト、ズッキーニの重ね焼き
人気のストウブ鍋(フランス・アルザス地方のココット鍋)料理のひとつだ。

 押上の味噌問屋の三代目、遠藤誠さんが、修業に出た醤油メーカーでワインの勉強をしたのがきっかけで、ワインバー「遠藤利三郎商店」は生まれた。店は、自社の倉庫を改装した。

「こんな住宅街に、よくワインバーを開いたね、という声は多かったです。でも、ここは遠藤の地元ですし、『需要はある』と確信していたようです」と取締役でシニアソムリエの林洋介さんは話す。実際、オープン当初から、満席になることもしばしばだった。それは、今も変わらない。秘訣のひとつは、「予約で満席にする」姿勢を貫いていること。

「飲食店の場合、予約なしでいらっしゃるお客様のために、少し席を空けておく店もあると思います。でも、ウチは予約のお客様優先です。わざわざ予約をして来てくださるお客様は、大切にしていきたいな、と思うんです」と林さんは言う。
 趣のある木製の扉を開けると、柔らかな照明が店内を照らし出す。圧巻は、壁にズラッと並ぶ1000種のワイン。この雰囲気に、旨い酒と料理が揃えば、誰でも「早く予約しよう」と思うだろう。

遠藤利三郎商店
endorisaburo-shorten
東京都墨田区押上1-33-3
03-6657-2127
● 18:00~24:00(料理23:00LO、ドリンク23:30LO)
● 無休
http://endo-risaburou.com

住宅街に出現した超人気のワインバー。旨いビストロ料理も人を呼ぶ

勧めるシェフ
「アルベラータ」 
オーナーシェフ高師宏明さん
テイスティングができたり、ワインの説明が聞けたり、初心者も楽しめる点がいいと思いました。他とは一線を画した特徴を打ち出した点は、これから店を持ちたいという人にも参考になると思います。

     ②【神田】ヴィノシティ

ワインバーなのに堅苦しくなく、妙に落ち着けると評判なのが「ヴィノシティ」だ。「それはきっと、焼き鳥屋だった物件を居抜きで借りているからでしょう」とオーナーの藤森真さん。浮いた開業資金で、徹底的にワインの値段を下げた。午後3時の開店から翌朝4時の閉店まで、客は途絶えない。

ヴェノシティ
VINOSITY
東京都千代田区鍛冶町2-4-1 佐伯ビル1F、B1F
03-6206-9922
● 15:00~翌3:30LO (フードは17:00~翌3:00LO)土は15:00~22:30LO (フードは~22:00LO)
● 日、祝休

勧めるシェフ
「ビストロ コティディアン」
スーシェフ 宮川和大さん
料理や雰囲気が好き。ヴィノシティ名物「こぼれスパークリングワイン」がお勧めです。

    ③【本郷三丁目】イチギョウ

 雑居ビルが立ち並ぶ一角にワイン通が集まる店がある。ワインバー「イチギョウ」だ。「1杯目の選び方でゲストが求めるサービスや距離感を察します」とオーナーソムリエの岸一行さん。ワインの選び方は3つ。スタンダードな10種類か、おすすめ5種類か、おまかせ2杯セットか。どれを選ぶかで空気を読むという。また、150種類あるボトルのうちヨーロッパと新大陸ワインの割合は五分五分。

「新大陸ワインにも古典的なものがあったり、まだ知られていないワインの世界の広さや使い分けを伝えていきたい」。ワインの楽しみ方を何通りも「イチギョウ」では教えてくれる。

パテ・ド・カンパ-ニュ
肉はミキサーにかけず、包丁でたたいて細かくすることで繊維が潰れず風味深い味わいに。人気の一品。
岸さんは、フランス料理店「ペペ・ル・モコ」で7年間勤めた後、2011年2月に「イチギョウ」をオープンした。

イチギョウ
ICHIGYOU
東京都文京区本郷3-39-3木村ビル2F
03-6240-0745
● 17:30~27:00(25:00LO)
● 日、第一、第三土休
http://ichigyoh.com

新大陸ワインが5割幅広い使い分けができるワインバー

勧める人
「アペリティフ」
オーナーソムリエ 周田克己さん
グラスワインの種類も豊富で、窒素ガス装置の設備もしっかりしているので、参考になります。


料理王国=取材、文 大野利洋=撮影

本記事は雑誌料理王国第238号の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は第238号発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。掲載されている商品やサービスは現在は販売されていない、あるいは利用できないことがあります。あらかじめご了承ください。


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