食のプロたちが本音で選んだ とんかつの旨い店10選


日本の国民的豚肉料理と言えば――。やはり「とんかつ」ではないだろうか。
とんかつの歴史は1872年(明治5)にさかのぼる。この年刊行された、仮名垣魯文の『西洋料理通』に「ホールコットレット」として紹介されたものがルーツとされる。以来130年以上、日本人にとって身近な豚肉料理として歩み続けてきた。
誰もが大好きなとんかつ。だからこそ、とっておきの店で旨いとんかつを食べたい!プロの舌が認めたとんかつの名店を紹介する。

第1位:【御徒町】ぽん多本家    

創業110年を迎えた老舗は歴史に裏打ちされた技術が宿る

創業1905年(明治38)の老舗。「双葉」「蓬莱屋」とともに「上野のとんかつ
御三家」と呼ばれた。現在の店主・島田良彦さんは4代目。ロースの芯だけを使うことについて島田さんは、「脂身と赤身は火の入る速さが違う。赤身に合わせれば、脂身は生のままになってしまいます。さらに、油に生脂を入れるわけですから、油が酸化しやすくなります」と説明する。120~130℃の低温からゆっくりと揚げるは、肉にストレスを与えないため。すこしずつ温度を上げ、最後は170℃ほどにする。ソースは、特製のウスターソースを使用。「濃いソースでは、肉の味がわからなくなる。あくまでソースは脇役ですから」。

東京都台東区上野3-23-3
☎03-3831-2351
● 11:00~14:00(13:45LO)
16:30~20:00(19:45LO)
日・祝のみ16:00~20:00(19:45LO)
● 月休
●カツレツ2800円、
ご飯セット540円(各税込)
● 24席

第2位:【蔵前】すぎ田       

すべてにわたる丁寧な仕事ぶり

すぎ田

1977年に創業し、現在の店主・佐藤光朗さんが2代目。とんかつは、油の温度の違う2つの鍋で揚げる。まず中温の鍋に入れ旨味を閉じ込めてから、低温の鍋に移して火を通す。最後に再び中温の鍋に戻し、油ぎれをよくしている。パン粉は、地元浅草のパン屋のパンを粉にしており、最後まで軽い味わいが楽しめる。写真は「とんかつ ロース」(2100円)。

ローブリュー櫻井信一郎さんも絶賛!

東京都台東区寿3-8-3 
☎03-3844-5529
● 11:30~14:00 17:00~20:30(20:15LO)
● 木休
● とんかつ ロース2100円、 ご飯300円、豚汁200円
● 20席

第3位:【高田馬場】成蔵

銘柄豚の食べ比べができる!

【高田馬場】成蔵

御成門の「燕楽」で長年修業した三谷成蔵さんが、2010年に開業した。霧降高原豚をメインにしながら、その日の入荷により数種類の銘柄豚からとんかつを選ぶこともできる。写真は上ロースカツ定食1650円(昼、税込)

イーターブル エビス滝谷雄亮さんも絶賛!

東京都新宿区高田馬場1-32-11 小澤ビルB1F
☎03-6380-3823
● 11:00~14:00LO 17:00~21:00LO
● 木、日休
● 上ロースカツ定食1650円 (税込)(夜は1960円、 税込)
● 18席 

第4位:【池上】とんかつ燕えん楽

肉は山形県・平田牧場の三元豚~

第4位:【池上】とんかつ燕えん楽

高田馬場・成蔵の三谷さんと同じ御成門の「燕楽」で修業した田中邦博さんが、2005年に開いた。山形県庄内地方の銘柄豚、平田牧場の「平牧三元豚」を低温でじっくりと揚げる。米は駒ケ根のコシヒカリ。写真はロースかつ定食(2100円、税込)。

アンビグラム 伊沢浩久さんも絶賛!

東京都大田区池上6-1-4
☎03-3754-8243
● 11:00~14:30LO
17:00~21:00LO
●月休
●ロ ースかつ定食 2100円
(税込)
●24席

第5位:【久が原】とんかつ自然坊

やまと豚の品のある甘さを活かした揚げ

創業20年を迎えた住宅街に建つとんかつ屋。群馬県産やまと豚にこだわり、自家製のパン粉でサックリと揚げる。店名の自然坊は唐津焼の陶芸家、中川自然坊氏に由来し、店の器はすべて氏によるものだ。写真はロースカツ定食(夜2700円)

東京都大田区久が原4-19-24
☎03-5700-5330
● 12:00~15:00、17:00~21:00
●水休
●ロ ースカツ定食2700円
(昼は2500円・税込)
●28席 
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