【人気ビストロのとっておきレシピ】京都「ブリーク」の『マンガリッツアのベーコン巻 モッツァレッラを詰めたアーティーチョークのフリット』


深夜イコール「カジュアル」を一転 ハイクオリティでもてなす大人の隠れ家

深夜までの営業。ひとり分ずつ取り分けられた手の込んだ料理。カジュアルすぎない空間……。「自分が行きたいと思う、そんな店がないのなら自分で作ろう」とオーナーシェフの紺野勝さんは考えた。ゆったりとした空間に、どの席からもシェフの動きが見て取れるハイ&ローのカウンターとテーブル席は各々趣きが異なる。「自らのテンションを上げる意味でも……」と椅子や器、グラス、カトラリーにいたるまで上質なものを揃えてもてなす。食材ありきで構築するメニューは、旬の素材が散りばめられ、付け合せの彩りも楽しい。ひと皿が2人前を想定して作られている。「アラカルトですが、前菜からデザートまで、ひと通りの流れを楽しんでほしいので」と、イタリアンの経験を生かした手打ちのパスタやリゾットも用意。グラスワインは自らの料理との相性を基準にセレクトし、700円~1650円と幅をもたせたラインナップが頼もしい。

「仕事で夜遅くても、きちんと食事とお酒が楽しめる大人のための空間を。『いいところがあるよ』と女性を誘っても、決してハズさない店でありたいですね」と紺野シェフ。週に1回、2回と通うファンの存在が、その居心地の良さを物語っている。

人気No.1。「ブルゴーニュ・ルージュ ムティエ」はすっきりとシャープな味わい。ブルゴーニュらしいエレガントさも魅力。

落ち着いた色調でまとめられたカジュアルすぎない大人の空間。椅子やグラス、器なども上質でハレの気分を盛り上げてくれる。

勧める人

「ワインバー チンギアレット」
店長 石黒友也さん

ハイクオリティな料理、自由な食材づかいに感心します。隠れ家的な立地も特別感をそそります。

「リストランテ ナカモト」
スーシェフ 谷中 友さん

特に自家製パスタやリゾットを楽しみにしています。肉の火入れ具合も絶妙でおいしいですよ。

【レシピ】ハンガリー国宝豚マンガリッツアのベーコン巻 モッツァレッラを詰めたアーティチョークのフリット

マンガリッツア豚の肩ロースにタプナード、ベーコンの燻製香、網脂で香ばしさを添えたひと品。ほのかな苦味のあるアーティチョークのフリット、愛媛の農園から届く旬の野菜で彩りを。写真はハーフポーション。

材料(2人分)

マンガリッツァ豚 肩ロース…170ℊ/ベーコン、網脂、アーティチョーク、モッツァレッラチーズのペースト、ハムのペースト、パン粉、季節の野菜…各適量
◦フォン・ド・ヴォー
仔牛のスジと骨、タマネギ、ニンジン、セロリ、トマト、トマトペースト、ニンニク、キャベツ、水、ローリエ、ブラックペッパー…各適量
◦グリーンペッパーのソース
フォン・ド・ヴォー…60㏄/ハチミツ…1滴/グリーンペッパー水煮…4~5粒/マデラ酒…40㏄
◦タプナード
ブラックオリーブ、エシャロット、ニンニク、アーティチョーク、オリーブオイル…各適量
◦仕上げ、盛り付け用
ジェノベーゼソース、紫ニンジンのピュレ…適量

作り方

1.フォン・ド・ヴォーを作る。
2.タプナードを作る。
3.グリーンペッパーのソースを作る。グリーンペッパーの水煮とマデラ酒を合わせてフランベし、フォン・ド・ヴォーとハチミツを加える。
4.マンガリッツァ豚の肩ロースに2のタプナードを塗り、ベーコン、網脂の順に巻く。表面を焼いた後、200℃のオーブンで2分焼き、温かい場所で休ませる。
5.アーティチョークはくり抜いて掃除し、モッツァレッラチーズのペーストとハムのペーストを詰め、パン粉を付けて揚げる。
6.季節の野菜は蒸しておく。
7.仕上げ、盛り付けをする。提供する直前に4をオーブンで温め、5、6とともに盛り付けて3のソース、ピュレ類を添える。

オーナーシェフ 紺野 勝さん
1982年大阪府生まれ。京都の大学に在籍中から料理の仕事に携わる。フランス料理「ガスパール」、ワインバー等を経て「ルンガモ」ではイタリア料理の経験を積む。2012年「ブリーク」を開店。

ブリーク
Brique

京都市下京区諏訪町通松原下ル
弁財天町336
☎075-200-9922
● 17:00~翌3:00、
金・土は~翌5:00
●火休
http://restaurant-brique.com

山田佐和子=取材、文 高嶋克郎=撮影

本記事は雑誌料理王国239号の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は239号発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。掲載されている商品やサービスは現在は販売されていない、あるいは利用できないことがあります。あらかじめご了承ください。


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