料理王国8月号の特集、「オーベルジュ進化系」。北海道豊頃町のオーベルジュ エレゾ エスプリの編集こぼれ話。


取材先で出会った誌面で紹介しきれなかった様々な事柄をお伝えする野々山の編集長日記。料理王国8月号の特集「オーベルジュ進化系」の6件の取材先から、スタッフが届けてくれた編集こぼれ話。第二弾は「エレゾ エスプリ」の取材から。ライターの渡辺由美子さんの便りが届きました! 十勝開拓の発祥の地で社員ハンターが仕留めたジビエを扱い、豚を放牧飼育。エレゾの扱う肉の美味しさは業界では有名。去年10月に宿泊施設を兼ね備えたレストランをオープン。東京から日帰り?? の弾丸取材のこぼれ話です。

コースの始まりに提供される鹿のコンソメスープ。

ELEZO ESPRITのコースの始まりは「命のスープ」。十勝で仕留められたエゾ鹿の骨でベースのフォンをとり、それに筋と骨、ミルポワ野菜、水を加えて作ったコンソメです。コクはありながらもくどさはなく、清らかで滋味に富んでいます。空腹の胃にしみ渡り、保護膜になってくれる気がします。

「筋1本骨1本決してむだにすることなく使いきること。単にエゾ鹿とひとくくりにせず、1頭ごとの個性を尊重すること。このコンソメは自分たちのマインドそのものです」(佐々木章太シェフ)

すべてを生かしきりたいとの思いは皮にまで及び、鹿革のオリジナルトートバッグとキャリーケースを作ってしまいました。ダイニングに飾られていたので、試しにトートバッグを肩にかけてみると、おお、軽い!耐久性もいいのだそうです。今のところ、購入できるのはCLUB ELEZOの有料会員限定で、会員になるにはELEZO社のサイトの中の「その他」を覗いてください。今後はもっとアイテムが増えるかもしれません。命のスープサラミなどは有料会員にならずともこのサイトでお取り寄せ可能です。

鹿革のオリジナルトートバッグとキャリーケース。
客室ベッドの頭上にある、見事な角を持つ鹿の剥製。
レストランの入り口には、写真家・石川寛さんの作品がずらり。
ガス台とサラマンダーを中央にして、炭床などをシンメトリーに配置。普通は厨房では使用しない、テーブルランプがコーディネートされている。

text: Yumiko Watanabe photo: Hiroyuki Takeda

関連記事


SNSでフォローする