外苑前駅から徒歩5分、目抜き通りからは1本入った閑静なオフィス街にありながら、連日にぎわっているのが、スペイン料理店「エル・プエンテ」だ。ディナーにスペイン人が訪れることも少なくない。
人気の秘密は「肩の凝らない本物感とお値打ち感」にある。内装は、ほかのスペイン系のバルなどと比べると、いわゆる「スペインらしい」重厚さはなく、白を基調としたすっきりとした雰囲気だ。しかし、オーナーシェフの古賀靖人さんの腕は本物。スペインのマドリッドでバルの虜になり、帰国後はスペイン料理店に絞ってバルやレストランなどさまざまなタイプの店で7年間修業した。
メニューにはスペインの伝統料理を幅広く揃える一方で、バスク地方などの比較的モダンな料理も出す。オムレツを食べたスペイン人に「お母さんの味がする」と言われたことも。アルコールはスペイン産のみだ。ディナーの客単価は4000円。本場の味を気楽に楽しめる点も幅広い客層に支持される所以だ。
女性のひとり客にはひと皿のポーションを減らして、種類を盛り付けるなどのきめ細かい対応もしており、常連客を惹きつける。
( 左から)
・ マオウ・ネグラ ボトル (スペインの黒ビール )
・ アレグリア(カヴァ) (スペイン・バレンシア)
・ ペイケ ティント・メンシア(スペイン・ビエルソ )
・ マンサニージャサンルケーニャ(シェリー)(スペイン・へレス )
・ ラス・シンコ・ベジョータス(どんぐりのリキュール )
いわゆるスペイン風を売りにしていない、けれどもそこが逆にローカルなスペインの味わいがあるバルです。おすすめはピストとエンサラディージャ・ルサ。本当に私のお母さんの味がするんです!
スペイン人の友人と行ってオーナーさんとの会話を楽しんでいます。
エル・プエンテ
El Puente
東京都港区北青山2-10-2603-6447-0102
● 11:30~14:30 18:00~23:30
● 日祝休
● 14席
www.el-puente.jp
伊藤由佳子=取材、文 富貴塚悠太=撮影
本記事は雑誌料理王国第246号の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は第246号発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。掲載されている商品やサービスは現在は販売されていない、あるいは利用できないことがあります。あらかじめご了承ください。