ベルギーの田舎町のベーカリーからスタートした「ジュールス・デストルーパー」。現在では世界70カ国以上で販売され、クッキーメーカーとしてはめずらしいベルギー王室御用達にも認定されています。
「ジュールス・デストルーパー」の人気は、「アーモンドシン」という極薄の焼き菓子がきっかけでした(写真、皿の手前に置かれた四角い菓子が「アーモンドシン」)。ビジネスギフトとして「アーモンドシン」を顧客に配ったことで、そのおいしさが口コミで広まっていきました。
その後、今では「ジュールス・デストルーパー」と言えば連想する「バタークリスプ」(写真、皿に盛られたワッフル状のクッキーのこと)も誕生。1911年には、「アーモンドシン」がパリの著名な食品市のゴールドメダルをもらうほどに。
レトロ缶2500円、ミニ レトロ缶1000円(税別)
日本では1969年より輸入が開始。以来、海を越えて50年以上愛されてきたクッキーです。
白地にネイビーのこの缶。高級スーパーや高級食材店などで見たことがあるかと思います。この缶のデザインは、創業当時に使用していた配送容器が元となっており、時代に合わせてマイナーチェンジを繰り返し、2016年より今のデザインになりました。
私も「ジュールス・デストルーパー」というとこの缶のイメージが強く、つい最近まで美しいアソート缶があることを知りませんでした。
絵画のような美しさを持つアソート缶
アソート缶のデザインは2種類。ベーカリー缶とキャナル缶です。
創業当時ベーカリーを営んでいたこともあり、フランスのアーティストであるGisele Pierlotのイラスト「ブーランジェリー・パリジェンヌ」を「ブ-ランジェリー・デストルーパー」に変えてもらい、デザインしたのがベーカリー缶です。
キャナル缶には、Christine Servaisという画家の絵が使われています。昔ながらのやわらかなタッチがデストルーパー社のイメージと合っているため、彼女の絵画はよく缶に採用しているのだとか。
デストルーパー社と同じ地域にある世界遺産の街・ブルージュの運河が描かれています。
なんとベーカリー缶の通常サイズは20年以上前から、キャナル缶の通常サイズも2000年代以降、長年にわたり日本でも発売されていたとのこと。レトロ缶に比べると取り扱うお店が限られているため、まったく気づきませんでした。
今もWEBで探した方が早いかもしれません。
ミニ缶に関してはどちらも2019年、去年から取り扱いを開始。
この美しい缶は1000円で買えるなんて……ちょっとしたギフトに最適だと思います。
季節限定の「ブルージュ缶」
こちらもキャナル缶のイラストを手がけたChristine Servais氏のイラストを使用。同じく世界遺産の街・ブルージュの風景画です。
ブルージュはかつて街の周囲はすべて城壁で囲まれた要塞都市で、いくつかの城門を通ってしか市内に入れませんでした。この城壁は18世紀に取り壊されましたが、4つの城門は現存しており、その1つである鍛冶屋の門の前で新郎新婦が馬車に乗っている絵になります。
こちら季節限定の商品ですので、見つけたら“即買い”がおすすめです。
もはや“小さなアート作品”の「ジュールス・デストルーパー」。
ぜひあなたの手元にも置いてみませんか。
アメリコ
http://www.americo.co.jp/item/destrooper/index.html
文・写真=中田ぷう
編集者歴26年。「半径3km以内にある幸せ」を発信する記事や書籍を得意とする。グアムの達人/カルディ歴27年/コストコ歴19年/「スターウォーズ」マニア
https://www.instagram.com/pu_nakata/