【ジビエの名店の逸品】「オテル・ド・ヨシノ」手島純也さん(雷鳥)


クラシックなアプローチを得意とする手島純也さんならではのひと皿。雷鳥には、独特の香りと苦味があり、その個性を生かしつつ、いかに食べやすくするか、そのバランスが巧みに取れている。

胸肉は、ソースで温めるようにポシェし、ロゼの一歩手前までの火入れにとどめたしっとりとした仕上がり。その反面、モモ肉はシンプルな炭火焼きにし、個性をストレートに味わってもらう。いろいろなジビエと豚肉のミンチに雷鳥の内臓を加え、ハンバーグ状にしたカイエットは、旨味や苦味が交差する複雑な味わい。ソテーしたフォワグラを重ねることで、雷鳥のクセを緩和しつつ、血を加えたソースで本来の香りも表現している。ひと皿の中で、いろいろな表情の雷鳥を丸ごと味わえる。


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