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レシピ付き!六本木ル・クールのシャンパンで煮込む大人のハッシュドビーフ


こだわりのシャンパーニュをカジュアルな値段とスタイルで

 日本のシャンパーニュ消費量は、じつに世界第4位。特別な日に飲む酒というイメージも強いシャンパーニュだが、その魅力にとりつかれたオーナーが、本当においしいシャンパーニュを気軽に飲んでもらおうとオープンした店がある。

 航空会社に勤務していた扇谷まどかさんは、ロサンゼルス駐在時代にワインに開眼した。「人が集まる時に、あたりまえのようにワインがある。そんな、生活に根付いたワインの文化に惹かれました」。2007年にワインの輸入販売会社を起業。翌年、六本木のワインバー経営を任された。その店からリクエストがありシャンパーニュの輸入を始めてみると、今度は、すっかりシャンパーニュのおいしさにはまってしまった。

本場仕込みの料理とともにシャンパーニュを気軽に楽しむ

 
扇谷さんは昨年12月、同じ六本木に、シャンパーニュに特化した店を開業。「ル・クール」は、扇谷さんがシャンパーニュ地方を訪れて生産者に会い、試飲を重ねて吟味した自社輸入品を取り揃える。すべてレコルタン・マニュピュラン(小規模自家栽培生産者)の手による逸品だ。取扱い銘柄のひとつ「ダミアン・ウーゴ」は、交渉開始から取引成立まで4年の歳月を要した。生産者も自分の製品にそれだけこだわりをもち、容易に手放さないのだ。その貴重な品を扇谷さんは、「多くの人に知ってもらいたいから」と、手頃な値段で提供する。店ではグラス850円からシャンパーニュを楽しめる。

 料理を担当する宮林隆元シェフは、開業前にシャンパーニュに渡り、一ツ星店「レ・ベルソー」などで修業。郷土料理やシャンパーニュを使った料理を学んだ。今回のひと皿はシェフオリジナルの「ハッシュドビーフ」。「肉を焼いてから3〜4日煮込み、そこへシャンパーニュを入れ、さらに煮込んで計10日間調理します」と宮林さん。味は濃厚だが、後味はさっぱり。食べたことのないハッシュドビーフを体験できる。

 希少なシャンパーニュと本場仕込みの料理。初心者も上級者も、シャンパーニュを存分に堪能できる店だ。

【レシピ】シャンパンで煮込む大人のハッシュドビーフ

シャンパーニュで煮込んだハッシュドビーフは店のスペシャリテ。「ソースに合うよう米は硬めに炊きます」と宮林さん。料理にあわせたのは「ルラージュ・プジョー」のカンテサンス(グラス1900円)。エレガントな香りと余韻。丁寧に作られたオーガニックのシャンパーニュだ。

材料(約30人分)

国産牛スジ…2㎏/国産牛アキレス…1.5㎏/水…ひたひた/ブイヨン(二番だし)…1.8ℓ/タマネギ…375ℊ/シャンパン…500㏄/デミグラスソース…1200ℊ/ウスターソース…80ℊ/ケチャップ…120ℊ/トマトペースト…160ℊ/黒砂糖…150ℊ/マッシュルーム(スライス缶)…1缶/塩、コショウ…各適量
仕上げ用(1人分)
ソース…150ℊ/タマネギ…25ℊ/シャンパン…少々/ご飯…150ℊ

作り方

  1. 牛スジと牛アキレスをオーブンで焼き、出た油は落とす。
  2. 1を鍋に入れ、水をひたひたに入れて煮込む。出てくるアクと油は取り除く。3日ほどこの作業をする。水分がなくなったら、水、または分量のブイヨン(二番だし)を入れる。タマネギをエマンセに切り、ソテーして入れる。
  3. 牛スジと牛アキレスがトロトロになったら、シャンパンを入れる。さらに4日ほど煮込む。
  4. 牛スジと牛アキレスの形がなくなってきたら、デミグラスソース、ウスターソース、ケチャップ、トマトペースト、黒砂糖を入れる。鍋底があたりやすくなるので注意する。
  5. マッシュルーム缶は、水分は煮詰めてから入れる。マッシュルームはソテーして入れる。さらに3日ほど煮込むと、味がなじんでくるので、塩、コショウで味付けをする。
  6. 仕上げをする。5のソースを鍋にかける。タマネギをスエし、シャンパンを少々入れて香りづけをし、ソースの鍋へ移す。
  7. 皿にご飯を盛り、6のソースをかける。

扇谷まどかさん(右)
Madoka Ogiya

1971年富山県生まれ。航空会社勤務を経て、ワインの輸入販売会社を起業。2008年六本木にワインバー「ラ・シャンデル」開店。14年12月、宮林隆元さん(中)をシェフに迎え当店をオープン。今年6月にはソムリエの漆山和邦さん(左)も加わった。

ル・クール
Le Cœur
東京都港区六本木7-9-5 森長ビル2F
03-6432-9688
● 11:30~14:30(13:30LO) 18:00~23:00(22:00LO)
● 日祝休
● カウンター6席、テーブル12席
https://roppongi-lecoeur.owst.jp/


料理王国=取材、文 星野泰孝=撮影 

本記事は雑誌料理王国第255号の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は第255号発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。掲載されている商品やサービスは現在は販売されていない、あるいは利用できないことがあります。あらかじめご了承ください。


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