スウェーデンの人気マイクロブリュワリー「オムニポロ」はなぜ日本橋を選んだのか?


スウェーデンの人気マイクロブリュワリー「オムニポロ」。2020年8月に「オムニポロス トウキョウ」という名前でお店を構えたのは、なんと70年以上も続いた鰻屋の建物。お店の前に立っただけでワクワク感が募ります。

スウェーデンを代表するマイクロヴリュワリー「オムニポロ」は、2010年にストックホルムで誕生しました。

ビールの原料のクオリティを大事にしながらも「人々のイメージを根底から覆すこと」をモットーにする彼らの姿勢は、多くの人々に受け入れられ、現在は40カ国以上で販売されるほどの人気ブリュワリーに成長しました。

日本でも、数年前から輸入が始まっており、最近はイケアのみで販売された、フルーティーな低アルコールクラフトビールが話題になりました。

なぜ「オムニポロス トウキョウ」は日本橋兜町を選んだのか?

「オムニポロ 」を立ち上げたヘノク・フェンティ(写真右)と、カール・グランディン(写真左)が、日本を訪れた際に出会ったのが、今回出店する元鰻屋の木造建築。

その佇まいや雰囲気は、まさに彼らが求めていたものだったそうです。

スウェーデンではビール醸造の歴史は長く、実に1,000年以上続いています2010年に誕生した「オムニポロ」は、伝統的な空気に身を置きながら、新しいビール作りに挑戦をしてきました。

この歴史ある木造建築で、お店を構えるというのは、彼らにとってはとても自然な流れだったのです。

定番から遊び心溢れる「オムニポロ」らしいクラフトビール!

フルーティーさを感じる軽やかなピルスナー「PERIKLES RUSTIC PILS」。オムニポロを代表する、苦味を感じるけど後味が爽やかなハウスIPAの「ZODIAK HOUSE IPA」。オムニポロらしい、ラズベリーやメープルシロップがふんだんに取り込んだデザートビール「Bianca Raspberry Lassi Gose Soft Serve」など。

そして、カウンターに置かれたアイスクリームマシンを活用して作られるのが「AON PECAN MUDCAKE SOFTSERVER IMPERIAL STOUT」。

コーヒー、チョコレート、キャラメルの甘さと、香ばしさ、そして苦味が味わえるビールを、そのまま凍らせ、フローズン状に!

ビールを注ぎ、その上にアイスをトッピング。まさにイメージを覆されるビールです。

ビールを注ぐタップに設けられた洗浄機械。注ぐ前に、1度洗っているジョッキやグラスを、再度必ずこちらで洗浄をかけてビールを注ぎます。

作ることはもちろん、注ぎ終わるまでをしっかり考える素晴らしい心遣い。

意外性があるのはビールだけじゃない!ホットドッグも注目!

「オムニポロス トウキョウ」で食べられるホットドッグもちょっとイメージを覆されます。

真ん中はベーシックタイプで、ソーセージに、ネギ、フライドオニオン、マスタード、そしてピクルスとみじん切りした赤玉ねぎという組み合わせ。

左は、ビーガンやベジタリアンの方でも食べられる「ベジドッグ」。中に入っているお肉のようなものは“フムス”。そこにアボカド、パクチー、発酵した大根、菊の花(!)、黒にんにくのパウダー。

右は鮮烈な赤が印象的なホットドッグ。中の肉は、自家製のチャーシュー!そして和がらし、発酵させた赤キャベツ。

素材の組み合わせで味の変化を楽しむめるので、色々なビールに合わせてみたいホットドッグです。

スウェーデンデザイナーオブザイヤー受賞者が手がけた内装!

「オムニポロス トウキョウ」に行ったら、チェックしたいのはビールやフードだけじゃありません。こだわった内装も素晴らしい出来栄えです。

壁面は鮮やかな青、清潔感のある白、天井は元の木造がそのまま見えるようなデザイン歴史と新しさという、まさに「オムニポロ」のコンセプト。

天井の一部はガラスになっているので、昼間は日の光も入ります。設置されたおしゃれな照明の光も柔らかく、夜はまた別の表情を見せてくれます。

この素敵な内装デザインを手がけたのは、スウェーデンのデザイナー・オブ・ザ・イヤーを受賞した、フレドリック・ポールセン

トイレの前にある壁面は、曲線でくり抜かれていてます。特にトイレから出て、客席の方を見たときの、白と青のコントラストは、アートを感じます。

そして、トイレは3つ個室があるのですが、びっくりしたのはトイレのドアに男女表記がないこと。

つまり、性別関係なく、どのトイレを使って良いということ。ジェンダーフリーが日本より進んでいるスウェーデンらしいところでした。

「オムニポロス トウキョウ」オリジナルグッズも!

「オムニポロ」は、単純なブリュワリーではなく、ライフスタイル自体を提案しようとしています。

今回その表れとして販売されるのが、「オムニポロ」のアートワークがデザインされたTシャツ。Tシャツの表、裏にそれぞれ違うデザインが施されています。

また、店内でビールを飲む際に使われるジョッキとグラスも、店内で購入できるのも嬉しいところ。

個性あるスタッフのお陰で居心地の良い空間

※撮影のためマスクを外して頂いております。営業時にはスタッフ全員マスク着用なのでご安心ください。

「オムニポロス トウキョウ」に訪れて感じたのは、スタッフの接客の良さと個性

元小学校教師で、コーヒーのバリスタを目指しノルウェーに渡り、日本に戻りクラフトビールに魅力を感じ「オムニポロス トウキョウ」の一員になったスタッフ。

アメリカのクラフトビール業界に身を置き、北欧のクラフトビールにも触れるようになり知識が豊富なスタッフ。

それぞれが自分の強みを持ちながら、そして接客を心から楽しんでいる様に感じます。

このスタッフ達であれば、クラフトビールに詳しくない方には、オススメを気持ちよく教えてくれるでしょうし、クラフトビール好きの方との話も弾むはず。

今回アジア初の出店となる「オムニポロス トウキョウ」は、居心地が良く、とても素敵な空間です。

【オムニポロス トウキョウ】

月曜〜金曜:15:00-20:00(food/drink 共に L.O 19:00 )
土日・祝日:13:00-20:00(food/drink 共に L.O 19:00 )
※政府の緊急事態宣言を受け営業時間を変更しております(2021.2.5.現在)

定休日:水曜日
住所: 東京都中央区日本橋兜町9-5


記事提供:LifTe 北欧の暮らし

北欧5か国(フィンランド、デンマーク、スウェーデン、ノルウェー、アイスランド)、そしてバルト3国(エストニア、ラトビア、リトアニア)の情報を発信する、北欧webメディア。
北欧現地情報、北欧のギフト、北欧映画やイベント情報、そして現地デザイナー、映画監督、レストランオーナー等へのインタビューで北欧の豊かな暮らしを紐解く。
LifTe 北欧の暮らし:https://lifte.jp


SNSでフォローする