2024年11月14日
大臣大饗の流れをくんで生まれた有職料理は神=天皇に献じる料理を司る式庖丁とともに「けがれ」を祓い清め、命をいただく感謝を表す。人と神が思いを通わせる「神人共食」の儀礼と独特な盛り付けや演出、決まり事を守りながら悠久の時を越えて、現代にも継承されている。
「有職料理のはじまりは平安時代と言われています。国の要職に就いていた藤原氏による大臣大饗(だいじんのだいきょう)がもとになっているようです。当時も食は万人共通の娯楽でした。『こんな珍しいものを食べている』と現実と非なるものを目の当たりにさせることで、自らの力を誇示したのでしょう」と小西雄大さん。
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小西雄大
1987年、京都府生まれ。東海大学卒業後、「新宿 京懐石 柿傳」で3年間「茶の湯の精神」を学び、研鑽を積む。現在は「有職料理 萬亀楼」にて父で10代目・将清氏のもとで11代目若主人として活躍中。生間流式庖丁の31代目次期継承者。現在、龍谷大学大学院博士課程で、視覚から受ける先入観が味にもたらす影響についての研究にも取り組む。
萬亀楼
京都府京都市上京区猪熊通出水上ル
蛭子町387
TEL 075-441-5020
12:00~15:00(13:00LO)
17:30~21:30(19:00LO)
水休
text: Sawako Yamada photo: Shohee Murakawa edit: Masashi Tsukiji