<宮城県>進化する食材の宝庫を巡る【ホヤ】【葉物野菜】


栽培に適した宮城の冷涼な気候と農家の愛情が良質な野菜を育てる

【葉物野菜】

東北地方最大の平野・仙台平野を有する宮城県は、葉物野菜の栽培にも適した肥沃な土地柄。レタスやチンゲンサイなどの一般的な野菜はもちろん、仙台白菜、仙台雪菜、仙台曲がりねぎなどの伝統野菜も多い。

高級中華食材から野菜まで食材の幅広さも特徴

宮城県は沿岸部の魚介類が有名だが、優良な食材はそれだけに留まらない。東北地方に位置しながら、夏は暑すぎず、冬は積雪が少ない穏やかな気候は、米や野菜類の栽培に適している。仙台市近郊では、城下町へ出荷するための野菜作りが江戸時代から盛んに行われてきた。

しばさき農園では減農薬でレタス栽培に取り組んでいる。「一年を通してクオリティが一定なことが素晴らしい。このレタスと出会って感動してもらえるサラダが生まれました」と黒森シェフ。黒森シェフは開店前に畑を直接回って野菜をピックアップするが、農家と料理人が直に触れ合うことで、農家にも新しい可能性がもたらされているという。しばさき農園では、黒森シェフのリクエストで広東白菜などの中華野菜の栽培も始めた。それが早くも料理人達の興味を集めているという。

柴崎さんが育てた広東白菜。「フカヒレなどの高級中華素材だけでなく、フレッシュな中華野菜も増やして、中華の食材=宮城県という形を作りたい」と話す黒森シェフ
しばさき農園の柴崎勝央さんと意見を交換中。料理人が欲しい品質を伝えることで、生産者が考える“いい野菜”とは違った視点が生まれる。できるだけ農薬を使わない中華野菜にも試験的に挑戦している
太陽の光をたっぷり浴びたレタス畑。黒森シェフは慣れた手つきでレタスを収穫する 

しばさき農園
宮城県仙台市若林区二木字笠神120
shibasaki.nouen@gmail.com

楽・食・健・美-KUROMORI
黒森洋司

1976年神奈川県生まれ。西麻布「香港ガーデン」で香港出身の師匠から広東料理と点心を学ぶ。「福臨門魚翅海鮮酒家(二子玉川店)」にて同グループ初の日本人料理長に就任。2011年に宮城県へ移住し、地元の生産地巡りを続けている。

【お問合せ先】 
宮城県農政部 食産業振興課 
TEL 022-211-2813 https://foodkingdom.pref.miyagi.jp

text: Jun Okamoto photo: Shingo Miyaji

本記事は雑誌料理王国317号(2021年8月号)の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は317号発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。掲載されている商品やサービスは、現在は販売されていない、あるいは利用できないことがあります。あらかじめご了承ください。


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