青野晃子 料理教室La Saveur(ラ・サヴール)
辻調理師専門学校、ル・コルドン・ブルー東京校でフランス、イタリア料理を学ぶ。現在はフランス、イタリア料理の中から気軽にご家庭でも作りやすいレシピを中心に教える料理教室La Saveurを主宰。企業のレシピ開発やイベント講師、企業専任デモンストレーターとしても活躍している。
https://lasaveur1213.blogspot.com/
乾燥熟成という手法はあらかじめ食材の表面の水分を飛ばすことで、調理時に短時間で表面に壁を作ることにより、旨味を含む水分を肉にとどめたまま仕上げることができます。今回はこの利点を揚げ物に応用して、揚げあがった後の衣のサクッとした食感を長く持続させること、噛んだ時にしっかりとジューシーさと旨味を感じられる仕上がりにすること、の2点を実現しました。また、牛肉を使用することで短時間で火入れが済み、レアが仕上がりの目標なので火の通りの見極めが難しくないことも、作りやすさのポイントだと思います。
赤城牛のレアカツ 2種のソース
2 人分
- 赤城牛もも肉 140 g
- 薄力粉 小さじ 1
- 卵 1 個
- 乾燥パン粉 30 g
- 揚げ油 適量
- かぼちゃ 100 g
- 玉ねぎ 50 g
- 無塩バター 10 g
- 鶏の出汁 50 g
- 塩、胡椒、上白糖 適量
- 白ワイン 50 cc
- 生クリーム(乳脂肪分が30%台のもの) 80 cc
- ゴルゴンゾーラチーズ 25 g
- 塩、胡椒 適宜
- 赤ワイン 100 cc
- ウスターソース 小さじ 1
- はちみつ 小さじ 1
- 粒マスタード 小さじ 1
- 無塩バター 10 g
マスタードソースを作る。鍋に赤ワイン、はちみつ、ウスターソースを入れて弱火にかけ、1/3まで煮詰める。粒マスタードを加え、1cm角に切ったバターを少しずつ溶かしこむ。 ゴルゴンゾーラソースを作る。鍋に白ワインを入れて弱火にかけ、1/3量まで煮詰める。生クリーム、ゴルゴンゾーラチーズを加え、とろみがつくまで煮る。 かぼちゃのピュレを作る。鍋にバターを入れ中火にかけ、薄切りにした玉ねぎ、皮をむいて5mm厚に切ったかぼちゃを炒める。かぼちゃに透明感が出たら鶏の出汁を加え、かぼちゃが柔らかくなるまで煮る。ミキサーにかけ、塩、胡椒、上白糖で味を整える。 肉を乾燥熟成させる。赤城牛は2cm厚に切り、バットに敷いた網の上にのせ、一晩冷蔵庫で乾燥熟成させる。 肉を揚げる。肉は揚げる前に30分~1時間ほど室温に戻す。塩、胡椒を振り、薄力粉、卵、パン粉の順で衣をつけ、180℃の油で1分半から2分揚げる。揚げ時間と同じくらいの時間休ませてからカットする。 盛り付ける。5)を食べやすい大きさにカットし、かぼちゃのピュレ、2種のソース、マイクロリーフとともに皿に盛る。お好みで粗塩や粗挽き黒胡椒でいただいても。
・ソースは冷えると粘度が出てきますので、その場合は湯煎にかけ扱いやすくします。
・白ワインはシャルドネ、赤ワインはカベルネ・ソーヴィニヨンを使用したものを使っています。
・繊維を断つ向きに肉を切ると食べやすくなります。