今、内食に求められる新しい役割「フローズンミール」


内食に求められる新しい役割、「ポジティブな食卓づくり」に応えるフローズンミール

今年の10月15日、ロイヤルホールディングスは家庭用フローズンミール「ロイヤルデリ」の新しい商品ラインアップ45品を発表した。 その中で特に目を引くのは、定番メニューに加えて投入されている、世界各国の料理の数々だ。

ロイヤルHD「ロイヤルデリ」

手軽で高品質、世界各国の味。食卓に活気をもたらすフローズンミール

ロイヤルデリは、もともとは昨年の12月に本格展開されたブランド。また、同月24日には、パイロットショップである「GATHERING TABLE PANTRY二子玉川」をオープンさせた。ロイヤルデリ事業担当部長である庵原リサ氏は「当初は『レストランクオリティのフローズンミール』のコンセプトで、共働きなどで忙しくなさっているご家庭の食卓の手助けになり、かつレストランの品質の商品を、と開発しました」という。しかしコロナ禍を経て、ユーザーから「内食でもおいしい食事をポジティブに楽しみたい」という声が強まった。

その結果、フローズンミールに求める役割も、利便性とともに、ワンランク上の食卓への手助けというように変化。こうした動きに応じて、ロイヤルデリは「世界各国の料理を楽しめるフローズンミール」を掲げ、リブランディングした。「ロイヤルデリを召し上がることで、海外旅行で口にした現地の味、国内の専門レストランへ行かれた時の特別な味を思い出していただけると嬉しいです。楽しい会話のきっかけにしていただければ、と思います」と庵原氏は話す。

今回のロイヤルデリでは、セントラルキッチンのシェフが手がけるていねいな味作りにより、他のフローズンミールでは実現が難しい料理内容、味の完成度に到達した。R&Dシェフを務める西田光洋氏は「たとえばトマトソースやクリームソースなどは実は『決まりやすい味』なのですが、それ以外の、たとえばオイル系、酸味系の料理は、かなり繊細な調理が必要。今回のロイヤルデリでは、あえてそこにも積極的に取り組みました。結果、より幅広いメニューを揃えることが可能になったのです」と話す。

外食で培った技術とノウハウが、新しい時代の内食を牽引する

なお同社は、1960年代にセントラルキッチンを作った当初から食品冷凍の研究を進め、家庭用冷凍食品に生かす構想も持ち続けてきた。また、時代とともに向上する冷凍技術や機器を随時取り入れながら、「味」に落とし込む研究も重ねてきた。そうした同社の流れと、時代の声に合わせて開発されたのが、今回のロイヤルデリだ。

 ちなみに、ロイヤルデリで世界の各国料理に取り組むことができたのは、今まで数多くのフェアを行なってきたことにより、本格的な各国料理を作るノウハウが同社に蓄積されているから。「すでに多くの引き出しを持っているため、6月に決まったリブランディングから商品の完成まで、スピーディに進めることができました」(西田氏)。外食の分野で磨かれてきたノウハウは、これからますます内食に活用されてゆくはず。ロイヤルデリは、その最新形を示すブランドとして内容を充実させてゆくという。

「チキンカチャトーラ」(723円)
「ビーフジャワカレー」(445円)
「海老とチキンのマカロニグラタン」(491円)
「ダッテリーニのトマトパスタソース」 (399円)
二子玉川のパイロットショップでは、今回発表された45品のラインアップ全てを取り揃えている。そのほか、一部店舗やロイヤルデリのオンラインストアでも購入できる。

text 柴田泉

本記事は雑誌料理王国2020年12月号の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は2020年12月号発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。掲載されている商品やサービスは現在は販売されていない、あるいは利用できないことがあります。あらかじめご了承ください。


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