フランス郷土菓子をシェフが再構築「スイーツの教科書」vol.12 ブルターニュ地方 ガレット×ドロワ 森永 宣行 24年6月号


中世、十字軍が伝えたそばをガレットとして主食にしてきたブルターニュの人々。鉄道の発達によって、小麦栽培も可能になり、クレープも誕生。ガレットは塩味の食事として、クレープはおやつやデザートとして食べられている。今回は森永シェフが自慢のガレットを、ブルターニュの香りを残すデザートに仕上げてくれた。

やせた土地で育つソバから生まれたブルターニュの郷土の味・ガレット

ソバ粉で作られる「ガレット」発祥の地は、ブルターニュ地方である。かつては小麦さえ育たない貧しい土地だったブルターニュに、十字軍が中世にソバを運んできた。ブルターニュでも、ソバは育つことがわかり、以来、ソバ粉で作るガレットは、卵やチーズなどをのせ、主食として食べられるようになった。


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森永 宣行 (もりなが のぶゆき)
1982年、佐賀県生まれ。大阪府育ち。京都の大学を卒業後、大阪「ルールブルー」、京都「ベルクール」にてクラシックなフランス料理を学ぶ。 オーベルジュや魚の卸業者で研修後、フランス料理店で
料理長を務め、2017年に京都に「ドロワ」を開業。毎年、フランス各地へ研修に出向き、フランスに根付く食文化を体感し、料理に向き合う。

大森 由紀子 (おおもり ゆきこ)
フランス料理・菓子研究家。フランス全土の食と、作り手の思いを本などで紹介。時代や環境によって変化していく食を職人たちがどのような視点でとらえ、どう調理していくのかに着目。「スイーツ甲子園」「France Pâtisserie Week」のアドバイザーを務め、料理・菓子教室を東京、京都で主宰。近著は「フランス伝統料理と地方菓子の事典」。フランス政府農事功労章受勲。

Droit
京都府京都市上京区東桜町49-1
TEL 075-256-0177
17:00〜21:00LO

text: Yukiko Omori(本文, レシピ), Mika Kitamura
edit: Mika Kitamura photo: Katsuo Takashima, Yukiko Omori(風景など)

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