2024年3月22日
「創業から60年、作り方はその頃から変えていません」と誇らしげに語るのは、東京・立石「鳥房」の店主、水澤昭さん。
躯体の小ぶりな鶏を売るにはどうしたらよいかと、近隣の養鶏場から相談を受けて生まれたのが、生後60日の若鶏の半身を揚げた「若鳥唐揚げ」だ。鶏肉は鮮度を重視して毎朝仕入れ、大中小の3段階で価格を変える。小さめのものは580円から、大きなものは680円まである。店内でも揚げたてを食べられるが、テイクアウトの人気も高い。
身が締まっているが肉質はしっとりしているのが「鳥房」の唐揚げの特徴。鶏肉の下処理をていねいに行い、まず表面を軽く揚げておく。その後はオーダーが入ってから調理。フライヤーなどを使わず、業務用としては小ぶりの深鍋をふたつ用意し、片方の鍋で180℃で完全に火を通してから、もう一方の鍋に移し、200℃に熱した油で表面を揚げる。数羽を一度に揚げても油の温度を一定に保ち、香ばしく仕上げるための工夫である。
鳥房
Torifusa
東京都葛飾区立石7-1-3
03-3697-7025
● 月~土16:00~21:00 LO日祝15:00~20:30LO
●火休
text : Yukako Ito /photo : Kazuo Kikuchi
本記事は雑誌料理王国第209号の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は第209号発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。掲載されている商品やサービスは現在は販売されていない、あるいは利用できないことがあります。あらかじめご了承ください。