週に1度は通える。三ツ星で腕を磨いたシェフの名ビストロ


週に1度は通えるビストロ。そんなコンセプトを掲げる「BARBE」は、2019年6月にオープンしたばかり。しかし、半年もたたぬうちに近隣に住まう人々で連日賑わう人気店に。カウンターでワインだけをひっかける客も、トイレだけを借りに来る常連も(!)受け入れる、おおらかで温もりに満ちた街の名ビストロだ。
フランス語で「髭」という意味の店名通り、髭をたくわえた気さくなシェフは三ツ星レストランで磨いた腕で旬の食材を駆使し、本格的な調理法で親しみやすい料理を仕立てる。シェフが繰り出すビストロ料理を支えるのは、日々変わる料理に合うベストな1本を提案してくれるソムリエの存在。ウォークインのワインセラーには、約200種類のワインが床から天井まで両脇にびっしりと並ぶ。

コース料理は「髭のマカロン フォアグラ入り」(500円)からスタートするのがこの店の定番。濃厚なフォアグラバターと生地の甘さは、乾杯のシャンパンとも相性抜群。
「〆サバと長葱のテリーヌ マスカルポーネのフェッテ タップナードソース」(1,300円)。濃厚な塩マスカルポーネとオリーブのソースが、〆サバを“フランス”へ連れて行く。
修業先でシェフが考案したという「ズワイ蟹と茸のアスピック」(1,400円)。“フランスの松茸”と称されるセップ茸をはじめ、3種類のキノコの異なる風味と食感が楽しい。
根強いファンに支えられる「BARBE カレー」(950円)は、ランチでも提供。蜂蜜や赤ワインを使ったフランス風のビーフカレーは、独自に配合したスパイスが利いた奥深い味わいだ。

5,000円で提供しているコースの締めに「カレー」がラインナップされるのはシェフの茶目っ気ゆえ。独自に配合したスパイスを軸に赤ワインや蜂蜜を加えて仕上げる一品で、トッピングにパクチーやステーキを追加できる。「カレーはね、盛り付けるだけなので楽ですよ(笑)」と冗談を飛ばし、肩の力を抜いてくれるシェフの人柄もご近所客から親しまれる所以だろう。

ひねりの利いた内装の細部も眺めていて楽しい。ボトルワインを飾るオブジェはこの通り。グラスワインは常時7種前後を用意。その日のおすすめを店内の黒板に書き付ける。

BARBE(バルブ)

東京都中央区日本橋人形町2-23-7 水野ビル1F
TEL 03-6667-0281
月~金 11:30 ~ 16:00
月~土 17:30 ~ 22:30LO(料理)、23:00LO(ドリンク)
日祝休


ext 稲垣恵美 photo 松園多聞

本記事は雑誌料理王国2020年2月号の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は2020年2月号発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。掲載されている商品やサービスは現在は販売されていない、あるいは利用できないことがあります。あらかじめご了承ください。


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