2022年11月18日
美味しいだけでもない。愉しいだけでもない。驚きに満ちた「未知の味」はどう作られるのか。3つの料理から、シェフのロジックを解き明かす。熱狂を生む、辺境中華テクニシャンの脳内とは?後編。
看板料理のウイグルソーセージも、国を跨いで縦横無尽に要素を掛け合わせた、技術の“交差点”だ。「羊の内臓がぎっしり詰まったウイグルのソーセージの歯ごたえが美味しい。でも、齧ると中の肉がばらけてしまうという欠点がありました」そこで思い出したのが、台湾料理の糯米大腸(ヌォミィダーチャン)。もち米、ピーナッツ、干しエビなどを腸詰にした精進料理で「もち米を入れればまとまる!」と閃いた。さらに専門書で会得したのは、肉と脂を乳化させ、プリッとした食感に仕上げるエマ ルジョンタイプのソーセージづくり。羊の肩ロースと豚の背脂を低温でしっかり練り上げ、炒め玉ねぎやクミンを中心としたスパイス、蒸したもち米を加えて豚の腸に詰め、うま味と香りが漏れなく口に運べる“水岡式ソーセージ”のできあがりだ。
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