プロが勧めるビストロ#2 幡ヶ谷 ビストロ ノブ


「ダ オルモ」
スーシェフ
高久隼人さん

家の近くでたまたま見つけて、家族で行くようになりました。週替りのランチは、肉と魚のどちらもおいしい。子供にも優しいアットホームな雰囲気で、丁寧に作られた料理がリーズナブルに食べられるのがうれしいですね。

天然魚や質の高い食材を使い地元の人に愛される店をめざす

「フレンチを食べ慣れない人でも、気軽に普段使いできるリーズナブルな店がやりたかった」と、オーナーシェフの貝原塚信彦さん。下町の雰囲気が残る幡ヶ谷の商店街で3年前に独立。今では、地元の家族連れやカップルが訪れる人気店に成長した。

 貝原塚さんがもっとも力を入れるのは、食材のクオリティーだ。「魚は冷凍や養殖ものは一切使用せず、天然もののみを使用。昼夜同じ魚を使い、食材をうまく回すことで、ランチも質の高い料理を提供できます」。メニューには、震災後に炊き出しで訪れた岩手県山田町の、亜麻豚のローストも登場する。食材を通して生産者を応援したいという、貝原塚さんの思いが伝わるひと品だ。「料理はすべてひとりでやっていますが、作り置きはせず、付け合せもできるだけその場で調理します。この値段でやっていけるのか、とよく心配されますが、ボリュームたっぷりの料理で喜んでもらいたい」

サポートをするのは、ワインやサービスを担当する妻の二葉さんだ。店は新国立劇場が近いこともあり、海外のアーティストや劇場関係者が訪れることも多い。そんな時はふたりのアメリカ留学経験を活かし、英語での対応が可能なのもまた、この店の強みである。

【人気の秘密】食材で生産者の復興を応援
復興支援が縁で仕入れる、岩手県山田町の亜麻豚。あっさりとした味わいで、年配の客にも評判だ。

人気料理 5品

東京ブイヤベース
生ハム (スペイン産ハモン・テルエル )
自家製ソーセージ
赤ピーマンの ムース
岩手産亜麻豚のロースト

東京ブイヤベース
長崎県産のハタ、ホタテ、赤エビ、アサリなど旬の天然魚介を使い、身も骨も漉すことで濃厚な味に仕上げた。土鍋で提供し、最後にご飯を入れ、おじや風に食べられるサービスが、外国人にも受けている。

人気のグラスワイン 5種

ドメーヌ・ド・ラ・ヴィエルジュ・ロメンヌ
トゥーレーヌ ソーヴィニヨン ブラン ジャン・マリー・ペネ
カンシー・ヴァン・ノーブル 「ヴィエイユ・ヴィーニュ」
イゾラ ピノノワール
シャトー クロワ ムートン

値段以上の味「ドエーヌ・ド・ラ・ヴィエルジュ・ロメンヌ」。

オーナーシェフ 貝原塚信彦さん
1976年千葉県生まれ。19歳でアメリカへ留学。帰国後、初台「シラノ・ド・ベルジュラック」、三田「コードール」等で修業。2011年3月から岩手県の被災地で復興支援に携わる。12月「ビストロ ノブ」開業。

ビストロ ノブ
Bistrot Nobu
東京都渋谷区幡ヶ谷2-9-12 コートリーブル105号
03-6300-9373
● 11:30~14:30(13:30LO)18:00~24:00(23:00LO)
● 月休


小林薫=取材、文 伏木博=撮影

本記事は雑誌料理王国第239号の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は第239号発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。掲載されている商品やサービスは現在は販売されていない、あるいは利用できないことがあります。あらかじめご了承ください。


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