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「医食同源」にこだわりたい!人気3店、Vol.2「尹家 銀座」


「医食同源」の基本となる考え方や食材、スパイスなどを、中国、そして韓国の料理から学びます。今回は、東京・銀座の韓国宮廷料理「尹家 」!

若い世代に〝本当の〟韓国料理を。「韓方」に学ぶ健康への知恵「尹家 銀座」Yun Miwolさん

手前のニホントウキや右奥の熟地黄(ジュクジオウ)、写真のほかにも何首烏(カシュウ)、皇耆(コウキ)など、日本では珍しい生薬が「尹家」では薬効とアクセントとして用いられる。

5、6世紀頃に中国から「漢方」が日本へ伝来し、気候や風土に影響を受けながら、この地に馴染み発展を遂げた。同じように朝鮮半島へ伝わり、研究され発展したのが「韓医学」、別名「韓方」であり、その伝統は現在も健在である。「尹家」オーナーシェフの尹美月さんは、そうした医食同源に基づく〝本当〟の料理を食べて欲しいと日本で奮闘している。

体のバランスをととのえる
韓国料理は〝辛い〟だけじゃない

日本で韓国料理といえば「焼肉」をイメージする人が多い。もう少し踏み込んでも、「サムギョプサル」などの肉料理、あるいは「キムチチゲ」などの真っ赤な辛い料理を思い浮かべるだろう。しかし尹さんは言う。「韓国料理はただ辛いだけではないんです。韓国の伝統料理は優しい味だ、ということを知らせたい」
むしろ韓国は野菜料理の国と言ってもいいくらい、野菜を食べる。「野菜や果実、山菜などの素材を活かして、身体に良い優しい味をいかに出すかを常に考えています」

医食同源の一皿
「和牛トッカルビ・薬膳サラダ添え」

和牛トッカルビ 薬膳サラダ添え
トッカルビの「トッ」は日本語で餅を意味する。お肉をナシやニンニクなどと和え、餅のように丸い形にととのえてから炭火で加熱する。付け合せに、シイタケや栗など季節の野菜のソテーを添えて。

韓方薬の考えを駆使して尹さんが調理してくれた「和牛トッカルビ・薬膳サラダ添え」は、ナシやヤマイモを牛肉と和え、ナシをベースにしょうゆ、長ネギ、ショウガを入れたソースを肉団子に塗りながら、炭火で焼き上げるひと皿。肉のやわらかさに驚く。「牛肉とナシの組み合わせは韓国ではテッパン。ナシは肉の毒消しをしてくれるんです」と尹さん。付け合せには高麗人参、ナツメ、松の実、アスパラガスを軽く炒め、季節の野菜を添えた。

シイタケは半分に切り、ひとつは細切りに。
ネギ、シイタケを炒めつつ、栗ともう半分のシイタケをソテー。細切りにしたナツメを加えるが、ナツメは貧血や不眠に良いとされる。
トッカルビを炭火でじっくり焼いていく。ナシをベースにして、しょうゆ、ニンニク、ショウガなどを加えたタレを表面に塗り、焼いては塗る、を繰り返す。

次ページ:医食同源の一皿「薬膳スープ」と、尹さんがおもう「韓国料理」


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