2024年10月23日
日本を代表するパティシエとして、11のブランドを手がける辻󠄀口博啓さん。
専門学校や大学の運営、リゾート施設の開発などにも精力的に取り組み、年々活動の幅を広げている。職人と経営者、二つの顔を持つ辻󠄀口さんの現在と未来に迫った。
石川県七尾市の和菓子屋「紅屋」の3代目として生まれた辻󠄀口博啓さんが、東京・自由が丘で洋菓子店「モンサンクレール」を開いて23年になる。「店を始めた時は、ただがむしゃらでした。お客さんからの『うまい!』というひと言で、何とかやっていけると勇気づけられましたね」。
当時、人気のTV番組だった「料理の鉄人」に出場したことが大きなターニングポイントになった。「計量に時間がかかる菓子職人は料理人に勝てない」と言われていたが、そのハンディを乗り越える瞬発力で見事、鉄人に勝利したのだ。それまでケーキ屋と呼ばれていた菓子職人の呼称が、「パティシエ」に変わった。お客さんの列が店の外まで続き、空前のスイーツブームが幕を開けた。
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