江戸の中心として賑わいを見せた日本橋エリアには、この街ならではのストーリーに溢れる銘品手土産が多数存在する。今回は、日本橋をこよなく愛する街のフリーペーパー『日本橋ごよみ』(毎月20日発行) 編集部がリストアップした中から16店舗をご紹介。
気軽な手土産に喜ばれる無添加・手焼きのやさしさ
百貨店での一部取り扱いもあるが、やはり日本橋本店に足を運びたいと思うのには理由がある。焼き上げる職人技を目の前で見ることが出来、時には熱々の焼き立てを購入することも可能だからだ。1907 年創業時代からの定番商品、こしあんがたっぷり入った人形焼は、歌舞伎や舞台の差し入れとして人気を博してきた。福徳の神である「七福神」の中から、布袋尊、弁財天、恵比寿、毘沙門天、大黒天、寿老人の6神様の顔が人形焼として表現され、7人目の神はお客様の笑顔でというストーリー。老若男女問わず愛されている人形焼で福を招こう。
人形焼本舗 板倉屋
東京都中央区日本橋人形町2-4-2
TEL 03-3667-4818
月~日9:00 ~売切れ次第終了
不定休
一風変わった味に注目、アイデア豊かな5種いなり
いなり寿司が有名な志乃多寿司總本店では、新作の変わり種いなりが話題を呼んでいる。「れもん」、「ハス」、「生姜ごま」、「ちりめんじゃこ」、「七味カイワレ」の5種が入ったバラエティ豊かなセット「変わり志乃多」だ。ひと口ひと口を新鮮に楽しむことができるこの個性的ないなり寿司は、スタッフからアイデアを募集し、全員で考案。定番のいなりや巻き寿司は、差し入れや楽屋見舞いにもよく利用されているが、最近はこの「変わり志乃多」を箱詰めにしてほしいと頼む人も。一度食べたら強く印象に残る味わいが、リピートに繋がっている。
志乃多寿司總本店
東京都中央区日本橋人形町2-10-10
TEL 03-5614-9300
月~日 9:00 ~ 19:00
年中無休
楊枝専門店で買う粋な手土産、年始の挨拶にもふさわしい
「少し趣向を変えた粋な贈り物をしたい」、そんな気分の時には、上質な楊枝をセレクトするのはいかがだろうか。1704年に創業した「日本橋さるや」は、日本で唯一の楊枝専門店。一本一本丁寧に手作りされた楊枝は見るだけでも美しく、手にするとほんのりとした芳しい香りがよりいっそう心地よい。年明けの贈り物であれば、2020年の干支である子が描かれた桐箱入りがおすすめ。 桐箱に名前を入れてくれる名入れセットもある。
日本橋さるや
東京都中央区日本橋室町1-12-5
TEL 03-5542-1905
月~土 10:00 ~ 18:00
日祝休
日本橋界隈の飲食店でも愛用 「食中酒」がコンセプトの日本酒
大正4 年から現在まで100 年以上、下町の酒屋として地元住民や飲食店に親しまれている「新川屋佐々木酒店」。造り手との繋がりを大切にし、希少で個性的な酒を数多く取り揃えている。特に手土産におすすめしたい一本は「越前岬 純米 生原酒 協会6号 720ml」(福井・田辺酒造)。食中酒をコンセプトに造られた福井県の日本酒で、焼き物などのしっかりとした味の料理を包み込む、まろやかな味わい。日本橋近辺の高級店でも提供されており、プロからの支持も高い。
新川屋佐々木酒店
東京都中央区日本橋人形町2-20-3
TEL 03-3666-7662
月~金 9:00 ~ 23:30 土 9:00 ~ 20:00 日祝 12:00 ~ 18:00
無休(年始を除く)
江戸時代から続く「名代菓子」ビジネスシーンの手土産にも大好評
数ある日本橋和菓子店の中でも唯一、江戸時代から現代まで変わらない製法で金鍔を作り続けている「榮太樓總本鋪」。日本橋の袂に屋台を構え、3代目細田安兵衛(幼名:栄太郎)が手焼きでスタートしたのがこの店の始まりと言われている。たっぷりのあんを「小指の先ほどの小麦粉生地で箔のように薄く包む」のがまさに伝統の技。刀の「鍔」をかたどった独特の丸い形と、薄く繊細な皮、丁寧に練り上げられた小豆あん、そして焼く際に使用する胡麻油の香ばしい風味。個包装されている点も差し入れには好評で、社用の秘書セレクトアイテムとしても人気が高い。
榮太樓總本鋪
東京都中央区日本橋1-2-5
TEL 03-3271-7785
月~土 9:30 ~ 18:00
日祝休 https://www.eitaroshoji.com/
(オンラインショップ有)
text 竹内愛理、青山友美 photo 大島彩
本記事は雑誌料理王国2020年2月号の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は2020年2月号発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。掲載されている商品やサービスは現在は販売されていない、あるいは利用できないことがあります。あらかじめご了承ください。