HACCPの義務化はいつから?開始時期までにすべきことをわかりやすく解説


HACCP義務化に関する注意点

HACCP義務化の注意点としては

  • HACCPを導入するには時間がかかる
  • 一般衛生管理がおろそかだと、HACCPシステムは成り立たない
  • HACCPは計画を立て、実行し、記録・保存し、見直さなくてはいけない

ことがあげられます。

  • HACCPを導入するには時間がかかる
    HACCPは1日でできるものではありません。
    既に取り組まれている方はお分かりかもしれませんが、HACCPプランを1つ作るだけでも膨大な時間と労力がかかります。
    また、作ったプランを現場に落とし込むのにも時間を要します。
    1年猶予期間があるから安心ではなく、あと1年しかないと考え、少しでも早くHACCP導入に取り組みましょう。
  • 一般衛生管理がおろそかだと、HACCPシステムは成り立たない
    HACCPシステムだけでは、全ての食品事故を防げません。一般衛生管理による環境の衛生管理があって初めて、HACCPによる工程管理が機能します。一般衛生管理がまだ浸透していない事業所では、HACCPと並行して一般衛生管理にも取り組んでいきましょう。
  • HACCPは計画を立て、実行し、記録・保存し、見直さなくてはいけない
    HACCPとは、作って終わりではなく、実際に運用し、問題がないかを確かめ、問題があれば改善をする必要があります。また、記録はただ記録するのではなく、記録が正確にされているか、記録した内容に問題がないか、定期的に見直すことが大切です。
    PDCAサイクルを回して常に改善していきましょう。

義務化に対応しない場合は罰則を受ける可能性もある

食品衛生法では、HACCP義務化非対応の際の罰則は定められていませんが、食品衛生法には「都道府県知事等は、公衆衛生上必要な措置について、第一項の規定により定められた基準に反しない限り、条例で必要な規定を定めることができる。」と記載があります。つまり、都道府県が定める条例によっては、HACCP義務化に対応しなかった場合に罰則がある可能性があります。HACCP義務化の罰則に関しては、事業所のある都道府県の動向をチェックする必要があります。
また、HACCP義務化非対応の場合は、保健所からの指導が入るので、指導されたところは迅速に見直し、対応しましょう。

未対応だと営業許可の取得に影響を及ぼす可能性がある

2021年6月以降、最初の営業許可更新時に保健所からHACCPに関する書類の提出を求められるので、重要管理点の管理記録等を提示、提出できるように準備をしておいてください。保健所の要請に対応できない場合は、営業許可の更新が認められない可能性があります。また、仮に重要管理点を監視していても、記録が残っていない場合はHACCPを導入していないとみなされるので、必ず記録は保存し、いつでも取り出せるようにしておきましょう。

まとめ:HACCP対応はいつから何をすればいいのか把握しておこう

HACCP義務化は既に始まっており、リミットである2021年5月31日までに、HACCPを導入しなくてはなりません。まずは、自社が「HACCPに基づく衛生管理」、「HACCPに沿った衛生管理」のどちらを実施しなくてはいけないのかを把握しましょう。

「HACCPに基づく衛生管理」ではHACCPプラン、「HACCPに沿った衛生管理」では衛生管理計画書の作成が必須です。HACCP7原則12手順、業種別手引書を参考にしながら作っていきましょう。また、作成した計画書は実際に運用し、記録、保存、見直しが必要です。

短期間で完成するものではないので、今から取り組みを始め、2021年6月には導入できるようにしましょう。

株式会社折兼では、HACCPを含む衛生サポート全般を行っております。お困りの事業者の方は、お気軽にご相談ください。


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